「大麻は無害」はデマ!脳全体を蝕む…名門スポーツ部員に蔓延のわけ

「新型コロナウイルスでヒマになってやった」

10月1日に大麻使用を認めた近大サッカー部の部員の1人は、使った理由をコロナのせいにしたという。

同月17日には、巨人の原辰徳監督や甥の菅野智之投手などを輩出した名門・東海大硬式野球部でも、部員の大麻使用が発覚。元中日監督の谷繁元信氏の息子も関与していたと報じられた。

「今年の1月には日大ラグビー部員も大麻所持で逮捕されています。大麻はグループで吸うことも多く、断ればノリが悪いと仲間ハズレにされるという心理が若者にはあるそうです。大学スポーツの体育会系は寮生が多いため、誰かが始めると一気に蔓延する恐れがあるのです」(全国紙記者)

厚労省麻薬取締部OBで、『厚生省最後の麻薬取締官―薬物犯罪の摘発に命を懸けた男たち』(徳間書店)の著書で知られる小林潔氏が言う。

「覚せい剤、ヘロインより安価で抵抗感が薄い上、無害だという誤った認識が広まった結果、大麻は手を出すハードルが低くなったといわれます。確かに、嗜好品や医療用として認めている国も一部にはあるが、依存性を考慮して有害であると規制している国の方が多いんですよ」

「大麻が無害なんてトンデモないデマ」「脳全体を蝕んでいく」

大麻の合法化を求める愛好家たちは、「大麻はタバコより害が少ない」などと主張するが、大阪大学大学院医学系研究科の木村文隆准教授を中心とする研究グループは、大麻の成分カンナビノイドが神経回路に影響を与えることを突き止め、「大麻は薄くまんべんなく脳全体を蝕んでいく」と警告している。

「われわれは大麻解禁に、きちっとしたデータを元にして反対しているんですよ。アメリカでは解禁にしている州もあるが、なぜ踏み切ったか。実は、逮捕しても留置する施設が足りないからなんです。しかし、正直に『留置施設が不足している』とは言えないから解禁にしたんです。大麻が無害なんて、とんでもないデマですよ」(前出・小林氏)

脳が成長段階にある若者の大麻使用は、より深刻な影響が出るという。やはり大麻はノーだ。

【画像】

Monkey Business Images / Shutterstock