鉄道、アイドル、軍事オタク…石破茂が“異色の宰相”と呼ばれた理由【歴代総理とっておきの話】

キャンディーズから三島由紀夫まで…石破茂の“知的偏愛”

その後、小泉(純一郎)政権下で防衛庁長官として初入閣、以後、農水、地方創生の両大臣、自民党幹事長などを経て、この間、自民党総裁選に4度出馬して敗れ、ようやく“栄冠”を手にしたことになる。

以下、石破をよく知る複数の元政治部記者が、明かしてくれた“秘話”をまとめてみた。

「石破は子供の頃から真面目で、よく勉強もして、とにかく正論一本で押しまくるタイプだった。中学生で風紀委員をやったときは、あまりに理詰めで迫るので、友達が皆、離れていってしまったそうだ」

「政治家としては有数の読書家で、石破の口癖は『本を読まないとディベート力がつかないし、相手に論破されてしまう』でした。小説は三島由紀夫が大好きで、長編4部作『豊饒の海』をはじめ、『美徳のよろめき』『午後の曳航』などを絶賛していた。首相になる前は議員宿舎の共有スペースで、よく一人で本を読んでいる姿が目撃されていました」

「人物は謙虚、嘘をつかないのはいいが、とにかくクソ真面目すぎる。ちょっと橋龍(橋本龍太郎元首相)に似て、おかしいと思うと相手をネチネチと徹底的に追及する癖がある。本人に悪気はないのだが、これでは人が寄って来ない」

「酒をいくら飲んでも顔色を変えず、常に理路整然とやるから、同席者から見ると面白味がない。ために、とくに若い議員からは敬遠されてしまう。かつて結成した自らの派閥『水月会』が、子分が集まらず空中分解したゆえんでもある」


また、石破のオタクぶりはよく知られているところだが、とりわけ歌手、タレントのキャンディーズや河合奈保子には滅法詳しく、彼女らの楽曲はおおむね頭に入っているという。政治家としては、なんとも“異色”の存在である。

さらに、戦車、軍艦、鉄道に関しても相当なマニアで、これも知る人ぞ知るところ。石破自身もまったくそれを否定していない。