まるで“幽霊横綱”…3年でフル出場たった6場所の白鵬に苦言

出稽古希望者を集め、10月16日から両国国技館内の相撲教習所で行われていた「合同稽古」が無事に終了した。

「この時期にこんな稽古ができて、大きな収穫だった」

約8カ月ぶりに関取相手の稽古ができた力士が多く、こうした喜びの感想も多く聞かれたという。

参加力士の中でも、とりわけ精力的に稽古をこなしたのは横綱・白鵬だったというから意外だ。

「直近の2場所を連続休場。この3年では、半分以上の10場所も休場し、フル出場したのはたった6場所だけですからね。そんな白鵬が、合同稽古からエンジン全開だったのには驚きました」(担当記者)

まだ稽古を再開して日が浅いにもかかわらず、10月20日には関脇御嶽海に22勝1敗、その翌日には新大関の正代に19勝1敗と圧勝したのだ。

「できたね、いい稽古が。番数もこなして、いろんなことができた」

表向きは上機嫌だった白鵬だが、裏では〝天敵〟に仕上がりを見せつける意図があったとされている。

タップリ休んでは優勝を繰り返す横綱・白鵬

「あまりの休場の多さに、先場所後、横綱のお目付け役である横綱審議委員会(矢野弘典委員長)から、『処分すべき、という厳しい意見も出たが、今回はそこまで踏み込まず、横綱の自覚を待つ』と、叱責されていますからね。白鵬本人は、これがいたく不服だったようです」(前出の担当記者)

合同稽古の初日には、次のように横綱審議委員会に反論していた。

「長年やってきて、どうしてもケガが増えてしまう。(ケガから)帰ってきたときは結果を出している。もう少し分かってもらいたい」

確かに、直近5度の優勝は、いずれも休場明けだが、同情の声より批判的な意見の方が多いのも事実だ。

「ちょっと体に異変を感じるとたっぷり休み、しっかり体調を整えて出てきてるんだもの。休場明けの場所で好成績を残すのは当たり前じゃないか」(某親方)

部活をサボる生徒のことを「幽霊部員」と呼ぶが、〝幽霊横綱〟じゃ笑えない。ハロウィーン明けの十一月場所に注目だ。