「優しすぎる上司」が部下の成長を奪う ホワハラ経験者の71%が離職を検討する職場の新問題

画像はAIで生成したイメージ

長時間労働や賃金の未払い、パワハラなど劣悪な労働環境の企業が「ブラック企業」と呼ばれ、近年働き方改革を導入する中堅・大手企業が増えた。

その後、2020年には「パワハラ防止法」が施行された影響などから一転。上司が部下に過剰に配慮する風潮が生まれ、「本人の能力や経験と見合わない簡単な仕事しか与えない」といった部下の成長機会を奪う「ホワイトハラスメント(以下、ホワハラ)」が横行しているという。

「キャリアアップが望めない」「雑用ばかり」の声

「30代で転職しましたが、上司が誰にでもできる仕事しか割り振ってくれず、キャリアアップが望めません」(30代男性)

「産後に職場復帰しましたが、子供が小さいからという理由で雑用しか任せてもらえない」(40代女性)

などといった不満の声も相次いでいる。

マイナビの「中途入社1年以内の社員に聞いたホワハラに関する調査」によると、約14%が「ホワハラ経験がある」と回答。また、ホワハラ経験者の約71%が「今後1年以内に転職したい」と早期離職を検討しているという。

【関連】吉村知事、パワハラ懲戒処分の前大阪市局長を府の特別参与に起用し批判殺到 「能力があればOK」論に怒りの声

管理職の一方的な配慮が「逆差別」に

近年はハラスメントを警戒する職場が増えて、上司と部下が距離を置いて接する傾向が高まっている。

特に管理職男性の多くは「きっと残業したくないのだろう」「若手や女性に難しい仕事を与えない方が良い」といった一方的な配慮を「逆差別だ」と捉えられて“ホワハラトラブル”に発展するケースも多い。

「甘やかしが成長機会の喪失を招く」社労士が警鐘

「過度な『甘やかし』によって部下のスキルアップに繋がらず、会社としても業績低迷、部下自身も成長できないといった相談が増えています」(社労士)

ホワハラを防ぐには、部下の要望をヒアリングしてそれに合わせた個別対応をすることが重要だという。

働き方改革の弊害ともいえるが、ハラスメント問題は「アウト」と「セーフ」の境界が不透明である。

【関連】あなたは大丈夫!? 「電車内迷惑ランキング」が警告する仕事始めの通勤で周囲の殺意を招かないための電車マナー