【羽根モノ20台が集結】福生タンポポで異例イベント 液晶なし“釘と玉”の興奮が復活

昭和のパチンコ文化を守った「ひげ紳士」とタンポポ再生の物語

羽根モノがズラリ

今回の舞台となる「タンポポ」という店自体が、一つの奇跡である。昭和28年創業の老舗が一度は’67年の歴史に幕を下ろした際、その大衆娯楽の香りを絶やすまいと立ち上がったのが、YouTubeでも絶大な人気を誇る「ひげ紳士」氏だった。

「古き良きパチンコ店を後世に残したい」という彼の執念は、解体寸前だった店舗を、体験型博物館《ゲームセンター タンポポ》として見事に蘇らせた。店内に一歩足を踏み入れれば、そこは90年代の空気そのものだ。

データ表示機のない呼出ランプ、3000個入る巨大な玉箱、そして現在ではほぼ絶滅したと言われる「床下の玉場」までが現役で稼働している。

ひげ紳士氏を筆頭としたスタッフは、カギをじゃらじゃらと鳴らしながら店内を巡回し、マイクパフォーマンスで客を煽る。今のホールのような「過剰な接客」ではなく、客と雑談に華を咲かせる、あの頃の「放課後の溜まり場」のような温度感がそこにはある。

ロボスキーⅠ・タコヤキSP…名機が並ぶ“伝説のメインボックス”が出現

今回のコラボイベントは、この「タンポポ」のメインボックスをSANKYOの羽根モノ20台がジャックするという、ファン垂涎の企画だ。設置機種のラインナップには、当時の鉄火場を知る者なら震えるような名機が並ぶ。

『ロボスキーⅠ』(1988年):コミカルな役物の裏に潜む、ガチの物理抽選。

『オールスターⅡ』(1989年):バブル期の熱気をそのままパッケージしたような華やかさ。

『タコヤキSP』(1990年):役物内で玉が転がる様を、瞬きもせず見つめたあの日々。

これらが「終日打ち放題3,000円」という、当時では考えられなかった贅沢な環境で楽しめる。液晶画面の派手な演出に疲れ、何で当たっているのかも分からずハンドルを握っている現代のプレイヤーにこそ、この「自分の目と耳で楽しむパチンコ」を体験してほしい。