飲食店の外国人採用が4月から原則停止 人件費上昇で「さらなる値上げラッシュ」が避けられない理由

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今や飲食店のスタッフがすべて外国人で、厨房に外国語が飛び交っているという風景も珍しくないが、そんな飲食店の様相に変化を及ぼす可能性のある制度の変更があった。

いわゆる人手不足分野で働く外国人に認められる在留資格「特定技能1号」について、政府は外食業界における新規受け入れを4月13日以降、原則停止としたのだ。

人手不足の解消策として外国人への依存度を高めてきた外食業界にとって、大ピンチともいえるだろう。

飲食店の43.5%が外国人を雇用 全業種の約1.8倍

実際、帝国データバンクが昨年8月に実施した「外国人労働者の雇用に関する調査」によると、飲食店業界が外国人人材を雇用している割合は43.5%となっており、全体の24.7%と比べると約1.8倍に達していることが明らかになっている。

また、「現在雇用しており、今後はさらに採用を拡大したい」と回答した企業の割合も、全体の14.3%に対し、飲食店では28.2%と突出して高い。

一方、「現在雇用しておらず、今後も採用しない」割合は、全体では58.1%と過半数を占めるが、飲食店では43.5%となっており、飲食店業界において外国人労働者の雇用が定着している状況がうかがえる。

留学生から特定技能への人材パイプラインが断たれる

特定技能1号は、給仕や調理補助が該当する。留学生を育成して特定技能へ移行し、その後、正社員として定着させるという従来の人材パイプラインが断たれる結果となり、この新規受け入れ停止は、飲食店に対して特に大きな影響を及ぼすことが想定される。

人件費上昇は価格転嫁へ 飲食店の値上げラッシュが迫る

ある大手飲食チェーンは、「外国人労働者から日本人の雇用に切り替えることになるが、人件費の上昇は商品価格に転嫁せざるを得ない」と述べている。

今後、すべての飲食店において価格高騰が見込まれる。飲食店のさらなる厳しい値上げラッシュが待ち受けているのかもしれない。

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