ヤクルトが止まらない! 最下位予想から首位へ――鉄壁投手陣と勝負強さの裏側

先発5本柱が盤石、清水昇は「WHIP 0.23」の異次元

チーム防御率2.60を支えるのは、先発とブルペンが一体となった投手層の厚みだ。

先発陣では山野太一が3試合3勝・無傷と圧倒的な安定感を見せる。20投球回でWHIP 1.05と崩れない投球を続けており、今季のエース候補として申し分ない。高梨裕稔は防御率1.47、さらにWHIP 0.93と「1イニングに走者を一人出さない」驚異のペースを守る。

松本健吾も防御率1.50・2勝0敗と続き、この「1点台トリオ」が序盤の快進撃を牽引している。

復活が注目される奥川恭伸は、19投球回でK/BB(奪三振÷与四球)5.67という卓越した制球力を披露。まだ白星こそないが、球の質とコントロールは確実に全盛期の輝きを取り戻している。

吉村貢司郎も奪三振率9.87と全先発でナンバーワンの威力を誇り、運に左右されない投手本来の実力=FIPで見ても、燕の先発陣は他球団を圧倒し始めている。

ブルペンはさらに層が厚い。18人の登録投手のうち、なんと7人がいまだに無失点を継続中だ。

象徴的なのは、清水昇が記録したWHIP 0.23。5試合4.1回を投げて許した走者はわずか一人。統計的にも異常値に近いパフォーマンスで、相手打線に「出塁すら困難」という絶望を与えている。

さらに星知弥の8試合7ホールド、新助っ人リランソの4ホールド、最多登板のキハダが無失点を守り抜くなど、ブルペンの消耗を分散させる理想的な運用がなされている。

唯一の懸念は大西広樹(防御率12.27)とウォルターズ(同23.63)の2人だが、ここが整備されれば、投手陣の信頼度は盤石となるはずだ。