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『糖尿病が怖いので、最新情報を取材してみた』(祥伝社新書/924円)〜本好きのリビドー/昇天の1冊

『糖尿病が怖いので、最新情報を取材してみた』(祥伝社新書/924円)
『糖尿病が怖いので、最新情報を取材してみた』(祥伝社新書/924円)

ホリエモンこと堀江貴文氏。怖いものなしのキャラに見えるが、実は糖尿病が怖いという。120歳まで生きたいという願いもあり、医療・健康への関心も高い。

『糖尿病が怖いので、最新情報を取材してみた』(祥伝社新書/本体840円)は、自ら糖尿病予防プロジェクトを立ち上げたホリエモンが、医療従事者や患者を取材し、糖尿病の恐ろしさを啓発した1冊だ。

とはいえ、難しい内容ではない。漫画や図解の多用、一問一答形式のQ&Aコーナーなど、分かりやすさに努めた本だ。糖尿病は治療法がなく、合併症を併発し失明や腎症につながり、足を切断しなければならないケースなどが多いこと。しかも、自覚症状なしに病状が進行し、気付いた時には手遅れのケースも多く、このため「サイレントキラー」とも呼ばれていること――など、予備知識を丁寧に解説し、警鐘を鳴らす。

当たり前の日常の大切さがよく分かる

では糖尿病を避けるには? 予防しかない。食事・睡眠・運動、そして太りすぎた場合にダイエットで健康を維持するなど、当たり前の日常がとても大切であることに、改めて気付かされる。

本誌読者のオヤジ世代には、自ら糖尿病を患っている方もいるかもしれない。あるいは友人知人が闘病中という人も。身近な存在の病であり、かつコロナに罹患した際の致死率も高い。糖尿病患者の場合は、健常者の数倍の死亡率だそうだ。

実は、そういう点にも無頓着なのでは。われわれの知識が乏しいことも分かるだろう。

(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)

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