警視正0.2%のエリートが「フキハラ」で処分 不機嫌が凶器になる警察の闇

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警視正0.2%のエリートが犯した「大罪」
警視庁を揺るがす前代未聞の不祥事が発覚した。処分の対象となったのは「警視正」の男(60)だ。

警視正といえば、全国約26万人の警察官の中でもわずか0.2%の選ばれしエリート。大規模署の署長や本部課長を歴任した叩き上げの重鎮が犯した「大罪」とは何か。その答えはあまりにも現代的で、そして根深いものだった。

「フキハラ」とは何か 不機嫌が凶器になる

「フキハラ」――すなわち「不機嫌ハラスメント」である。

この警視正は日常的に、反論すると露骨に不機嫌になり、報告を途中で遮り、一方的なコミュニケーションで意見具申を封じ続けた。

「一度嫌われたら終わり」と部下に恐れられ、好き嫌いの激しさも際立っていたという。「常に顔色をうかがわないといけなかった。関係に悩む人は多かった」と警視庁関係者は振り返る。

一方で「誰よりも仕事をする」「指摘や指示はもっともだった」という声もあり、功罪入り混じる人物像が浮かぶ。それでも組織の判断は「クロ」だった。

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警視庁が異例の「態度」認定処分を下す

警視庁は2025年12月付で「警務部長注意」の処分を下した。懲戒より一段軽い措置だが、国家公務員の「態度」が公式にハラスメントと認定された意味は重い。男は処分とは関係なく3月9日付で事実上の定年退職として辞職している。

警察で相次ぐ「無自覚ハラスメント」の闇

警察では同様の事案が相次ぐ。昨年8月にも宮城県警の仙台北署長が同様の処分を受け依願退職。処分を受けた元署長は「自覚はなかった」と漏らす。だが、その無自覚な不機嫌が精鋭たちの士気を削ぎ、組織の風通しを完全に塞いでいた事実は消えない。

警察庁が発表した'25年の懲戒処分者数は337人と過去10年で最多を記録した。鉄の規律を誇った「警察の正義」は、今や内側から崩壊を始めているのかもしれない。