量と値段が釣り合わない!? 板橋の人気店『酒場塾』が街に愛される理由

共同経営で塾長を筆頭に4人のオーナーがいる。朝から店に入っているのは店長で、とぼけた雰囲気で客から愛されている。

1年前にできたばかりの店だが、すでにテレビで特集されるなど大人気の『酒場塾』。

その理由は明快で、価格とボリュームが釣り合っていない。つまり量が多くて安い。

人気の唐揚げ(450円)は、自家製タレに1日漬けてから調理。げんこつ大のボリュームで食べ応え抜群。


この辺りは都心へのアクセスが良く、大きな団地もあり、家族連れが多く住む。

都内にしては物価が安めで高齢者も多いが、ある時「スーパーの小さなかつ丼を半分ずつ食べる」という話を聞いて塾長が一念発起。「板橋で一番安い店を目指す」と店をオープンした。

オーナーの1人は釣り好きで、釣ったマグロを店で出すことも。大抵はサービス価格で出されるので、あればラッキーだ。


お店に流れるのは、お腹いっぱいになってほしいという願い。ボリュームたっぷりのランチはなんと500円からで、昼時は大混雑する。

もつ煮ハーフ450円(税別・全て)。3種の生もつ(テッポウ、小腸、大腸)を使ってみそベースの汁で8時間煮込む。さらに、店に出すのは一晩寝かせてからとこだわりの品。


朝10時に店を開けるのは、近隣の工場で働く夜勤明けの人たちのため。私も朝から酒を飲んでいると、正月に実家に帰ったような安らかさを覚える。

チューハイ360円。生ビール(中)は480円。
夜になれば地元民でにぎわう。これだけ街に愛されている店はなかなかないだろう。

牛すじポン酢(600円)。国産の牛すじを8時間、トロトロになるまで煮込む。

毎日のように通いたいけど、本当に必要としている人が入れなかったら困る。だから朝の空いている時間にまた来ようと思った。

「情けは人のためならず」。大切なことを教えてくれた『酒場塾』であった。


『酒場塾』



東京都板橋区蓮根3-8-1メトロード西台1番街A-2
03-6279-8648
営業時間:10時~24時
休み:日曜
※店内飲食は税別

撮影・文/キンマサタカ

週刊実話2025年9月11日号より
※情報は取材当時のものです