「麝香葡萄」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識 【難読漢字よもやま話】


エメラルドのような輝き!

正解は「マスカット」です。

【麝香葡萄の語源と漢字の由来】

「麝香葡萄(マスカット)」は、ヨーロッパブドウの品種群の一つで、共通して「ムスク(麝香)」を思わせる強い芳香を持つことが特徴です。

漢字の「麝香葡萄」は、「マスカット」という外来語の音に、その最大の特徴を表す漢字を当てたものです。

「麝香(じゃこう)」は、オスのジャコウジカが分泌する芳香性の高い分泌物(ムスク)を指し、この香りが非常に高貴で素晴らしいことから、マスカットの香りに例えられました。「葡萄(ぶどう)」は、もちろんブドウの果実を意味します。

「マスカット(Muscat)」という言葉自体が、「ムスク(麝香)の香りがする」という意味に由来しています。そのため、香りの素晴らしさを強調するために、この三文字の漢字が当てられました。

特に日本で古くから知られる「マスカット・オブ・アレキサンドリア」などがこの品種群の代表です。

近年人気の高い「シャインマスカット」も、この品種群の香りを引き継いでいます。

【高貴な香り! 麝香葡萄(マスカット)のトリビア】

●ムスク由来
マスカットの語源は、イタリア語の"muscato"やフランス語の"muscat"に遡り、いずれも「ムスク(麝香)」に由来しています。高級メロンの「マスクメロン」も同じ語源です。

●古代からの品種
マスカットは非常に古くから栽培されている品種群で、特にマスカット・オブ・アレキサンドリアは、紀元前の古代エジプトのアレキサンドリア周辺で栽培されていた歴史を持つと言われています。

●芳香の強さ
マスカットの品種は、その強い芳香が最大の特徴であり、ワインの醸造や洋菓子の材料としても、その香りを活用するために使われます。

●品種の幅広さ
マスカットの品種には、皮の色が白色(黄緑色)のものから黒色に近いものまで幅広く存在します。日本の「シャインマスカット」は、この中で白色系に分類されます。

●日本への伝来
マスカットは、明治時代に日本に導入され、当初は「ムスカット」とも呼ばれていました。今では岡山県、山梨県、長野県などが主要な産地として知られています。

●「晴王」のブランド
岡山県産の最高級シャインマスカットは、厳しい基準をクリアしたものに「晴王(はれおう)」というブランド名が付けられ、その品質の高さが保証されています。

●「麝香」の希少性
本来の「麝香」は、採取が非常に困難で高価な香料であり、その名前を冠するマスカットも高貴な果物として扱われてきました。

●「麝香葡萄」の表記
漢字表記は、外来語「マスカット」をそのまま音で表すのではなく、その本質的な特徴を日本語の漢字で表現した、意味的な熟字訓の例です。

●ビタミンCが豊富
ブドウの主な栄養成分は、体内に吸収されやすいブドウ糖で、疲労回復に良いとされています。特に緑色のブドウは、ビタミンCの含有量が高い傾向にあります。