「孑孑」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識 【難読漢字よもやま話】


蒸し暑いと繁殖する

正解は「ぼうふら」です。

【孑孑の語源と漢字の由来】

「孑孑(ぼうふら)」は、カ(蚊)の幼虫の総称です。水たまりや流れの緩い水中に生息し、体をくねらせて泳ぎます。

漢字の「孑(けつ)」は、「子」という字に似ていますが、右側の払いが跳ね上がっているのが特徴です。この字は、「小さい」「ひとりぼっち」などを意味する象形文字です。

「孑孑(けつけつ)」と重ねることで、もともとは「孤立しているさま」や「特出しているさま」を表しましたが、その小さな形がカの幼虫に似ていることから、日本ではこの字が当てられました。

和語の「ぼうふら」の語源は、その独特な泳ぎ方が、「棒(ぼう)を振る」ように見えることから「棒振り(ぼうふり)」と呼ばれ、それが転訛して「ぼうふら」になったという説が最も有力です。

【水中の小さな踊り子! 孑孑のトリビア】

●「オニボウフラ」
ボウフラは成長すると蛹(サナギ)になりますが、この蛹の状態を「オニボウフラ(鬼孑孑)」と呼びます。頭部が大きく鬼の角のように見える呼吸管を持っていることに由来します。

●呼吸の方法
ボウフラは水中生活をしていますが、エラ呼吸ではなく、お尻にある「呼吸管」を水面に出して空気呼吸をしています。そのため、水面に油膜が張ると窒息してしまいます。

●驚くべき成長速度
ボウフラは、水温が高い夏場などでは、卵から孵化してわずか1週間から10日程度で成虫(蚊)になります。この早いサイクルが爆発的な発生につながります。

●天敵はメダカ
ボウフラは泳ぎが下手なため、メダカや金魚、ヤゴなどの水生生物にとっては格好の餌となります。ボウフラ退治のためにメダカを飼うこともあります。

●発生源の特定
ボウフラは、わずかな水たまりでも生息できるため、植木鉢の受け皿、古タイヤ、空き缶などに溜まった水が主な発生源となります。

●蚊取り線香の歴史
ボウフラや蚊を駆除するための「蚊取り線香」は、明治時代に除虫菊の成分を利用して日本で発明されました。

●脱皮の回数
ボウフラは、成虫になるまでに4回脱皮を繰り返して大きくなり(1齢〜4齢幼虫)、その後サナギ(オニボウフラ)へと変態します。