野方のノスタルジック酒場『まる矢』で味わうハンバーグが絶品!

10人も入れば満員の店内は常連でにぎわう。壁には漫画家志望の客が描いた絵が飾ってあり、これもまた昭和のスタイルだ。
ノスタルジックな建物に飲み屋らしき看板とちょうちんが掛かっている。勇気を出して扉を開けると客はおらず、カウンターの中にはこわもてのマスターがいた。

地方都市だったら「間違えました」と店を後にするが、ここは野方だ。背筋を伸ばし店に入り、いつでも飛び出せるように椅子に浅く座る。すぐに常連らしき客が入ってきてほっと息をつく。

メニューを見ればドリンクもつまみも安い。
酒もつまみも格安。串焼きもある。
「どれを食べてもうまいよ」と横の男性客が私の心を見透かしたように教えてくれる。
オムレツにサバが意外にマッチするサバオムレツ(300円)。
ハンバーグを頼む。「付け合わせのスパサラがうまいだろ」とマスターがぼそっという。確かにうまいが、それ以上にハンバーグがうまい。
スパ付きハンバーグ(300円)付け合わせの自家製スパサラはマスターの自信作。スパサラ単品(200円)も大人気。
タネは近くの肉屋で仕入れているようで、このご時世にこれが300円とは信じられない。

気が付けば満員で、小さなキッチンでは店主がサングラスを掛けたまま懸命に調理をしている。
ショウガ焼きの肉を豆腐にのせた焼肉どーふ(300円)は豪快な一品。
お会計を頼むとぶっきらぼうな態度で「またおいでよ」の声。店を出て後ろを振り返ると常連も笑顔で見送ってくれた。
おでんは一つ50円~と驚きの安さ。
昭和はこんな店がたくさんあったのだろう。

そしてこの先もずっとあると信じたい。
『まる矢』
東京都足立区千住橋戸町11
営業時間:17時~23時30分
休み:日曜

撮影・文/キンマサタカ

週刊実話2025年8月14日号より
※情報は取材当時のものです

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