久米宏司会の音楽番組『ザ・ベストテン』伝説の初回1位! 歌謡界“黄金時代”の一翼を担ったピンク・レディー『UFO』
ピンク・レディー人気低迷の理由
さて。『ザ・ベストテン』初回が放送された’78年の1月ごろは「ピンク・レディー旋風」がびゅんびゅん最高瞬間風速で吹き荒れていた頃でした。
『UFO』は、ピンク・レディーの最高売り上げシングルでもあります。その枚数、何と約155万枚。そして彼女たちは、この『UFO』で’78年の日本レコード大賞に輝くのです。
ですが、すべてのブームには終わりがあります。何事にも永遠はない。
『UFO』を頂点として、シングルの売り上げは、崖から転げ落ちるようにだだ下がり。『UFO』リリースからちょうど1年後(’78年12月5日)に発売されたシングル『カメレオン・アーミー』は約70万枚と半減(彼女たちの最後の1位曲)。『UFO』からちょうど2年後の『DO YOUR BEST』なんて、たったの約5万枚(36位)止まり。
’78年、レコ大受賞後のNHK紅白歌合戦「ボイコット」や、’79年の「アメリカ進出」なども、日本国内のヒットチャート的には、裏目に出たように思います。これほど劇的な乱高下は、歌謡曲史上、例を見ないものと言っていいでしょう。
対して『ザ・ベストテン』のピーク=最高視聴率は、’81年9月17日放送回。その数字たるや、何と41.9%(ビデオリサーチ/関東)。
そしてピンク・レディーよりは、なだらかに高度を下げていき、番組開始から11年後の’89年に番組終了。
今から考えると、番組人気が低迷していった理由としては、’85年の久米宏離脱が、いちばん大きかったように思います。そして今年元日の逝去。何事にも永遠はないということを思い知らされます。
久米宏と『ザ・ベストテン』に合掌。
「週刊実話」2月19日号より
スージー鈴木/音楽評論家
1966(昭和41)年、大阪府東大阪市出身。『9の音粋』(BAYFM)月曜パーソナリティーを務めるほか、『桑田佳祐論』(新潮新書)、『大人のブルーハーツ』(廣済堂出版)、『沢田研二の音楽を聴く1980―1985』(講談社)など著書多数。
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