「乾酪」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識 【難読漢字よもやま話】


発祥は数千年前

正解は「チーズ」です。

【乾酪の語源と漢字の由来】

「乾酪(チーズ)」は、牛乳や羊乳、山羊乳などの乳から乳脂肪やたんぱく質を分離・凝固させて作った発酵食品です。

漢字の「乾酪」は熟字訓であり、「チーズ」という外来語に、その製法や性質を表す漢字を当てたものです。

「乾(かん)」は「水分を飛ばして乾燥させる」という意味で、チーズの製造工程や保存方法の特徴を表しています。一方、「酪(らく)」は、もともと「こってりとした牛乳」「凝固した乳」、さらには「バター」や「チーズ」といった乳製品全般を意味する漢字です。

この二文字で、「乾燥させた乳製品」、つまりチーズを指す漢語として使われるようになりました。

現代では「チーズ」というカタカナ表記が一般的ですが、「乾酪」は日本農林規格(JAS)や食品衛生法などで正式な学術的・行政的な用語として使われています。

【奥深き芸術! 乾酪(チーズ)のトリビア】

●「酪」の字の歴史
「酪」は古代中国から存在し、牛や羊の乳を原料とする食品を指す漢字でした。「乳製品」を意味する総称として、古くから使われてきました。

●チーズの起源
チーズの起源は数千年前に遡るとされ、遊牧民が動物の胃袋(レンネットの源)に乳を入れて持ち運んだ際に、偶然固まったのが始まりという説が有力です。

●「レンネット」の働き
チーズを作る際に乳を固めるために使う酵素を「レンネット(凝乳酵素)」と呼びます。これは、乳に含まれるカゼインというたんぱく質を凝固させる働きをします。

●「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」
チーズは、乳を固めてそのまま熟成させたナチュラルチーズ(カマンベール、チェダーなど)と、数種類のナチュラルチーズを溶かして再加工したプロセスチーズに大別されます。

●日本のチーズ製造
日本で本格的にチーズの製造が始まったのは明治時代以降ですが、それ以前にも、飛鳥時代には乳製品である「酥(そ)」や「醍醐(だいご)」が作られていました。

●栄養価の凝縮
チーズは、牛乳の栄養が濃縮されており、特にたんぱく質やカルシウムが豊富です。熟成が進むほど、アミノ酸が増加し、旨味が増します。

●チーズの熟成
チーズの味と香りの大部分は、熟成中に微生物(主に乳酸菌)の働きによって生成されます。熟成期間が長いほど、複雑で深みのある風味になります。