「相殺」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識 【難読漢字よもやま話】


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正解は「そうさい」です。

【相殺の語源と漢字の由来】

「相殺(そうさい)」は、互いに同種で同額の債権(お金を請求する権利)と債務(お金を支払う義務)を持っている場合に、一方的な意思表示によってそれらを帳消しにすることを意味します。

漢字の「相殺」は、「そうさつ」と読むのが本来の音読みですが、この意味合いでは慣用的に「そうさい」と読みます。

「相(そう)」はもちろん、「互いに」「双方が」という意味、「殺(さい)」は「打ち消す」「滅ぼす」「無効にする」という意味を持ちます。

この二文字で、「互いの債権・債務を打ち消し合ってゼロにする」という、法的・経済的な行為を表しています。

【帳消しにする力! 相殺(そうさい)のトリビア】

●法律上の定義
「相殺」は、民法で定められた債権消滅の仕組みの一つです。当事者の一方からの「相殺する」という意思表示のみで成立するのが特徴です。

●「そうさつ」の読み
この言葉の本来の音読みは「そうさつ」であり、「互いに傷つけ合う」「打ち滅ぼし合う」という、より物理的・直接的な意味で使われることもあります。

●慣用音の定着:法律や会計分野で「そうさい」という読みが広く使われるようになったのは、「相殺によって債権債務が裁定される」という、決着のニュアンスが強かったためと考えられています。

●相殺のメリット
相殺の最大のメリットは、実際に現金をやり取りする手間やリスクを省ける点にあります。また、債務者が破綻した場合でも、自分の債権を確保できる効果もあります。

●比喩的表現
経済だけでなく、「互いの欠点を相殺し合う」「彼の長所が短所を相殺した」のように、プラマイゼロにする、埋め合わせをするという比喩的な意味でも使われます。

●「殺」の字の広がり
「殺」の字は、「無効にする」「削る」といった意味合いでも漢語として使われ、「減殺(げんさい)」(減らして打ち消す)などの熟語にも見られます。

●「帳消し」との違い
「帳消し」は、一方的な免除や取り決めによって債務を無くす場合にも使われますが、「相殺」は互いに債権債務があるという前提が必要です。

●「対当額」の原則
相殺できるのは、互いの債権の「対当する額」までです。例えば、AがBに100万円、BがAに50万円の債務がある場合、相殺後はAのBへの債務が50万円残ります。