「時化」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識 【難読漢字よもやま話】


気圧配置から冬場は特に海が荒れる

正解は「しけ」です。

【時化の語源と漢字の由来】

「時化(しけ)」は、海上において風雨が激しく、波が高く荒れている天候を指す言葉です。漁業や海運に大きな影響を与えます。

漢字の「時化」は熟字訓であり、それぞれの漢字の意味から直接「しけ」という読みは導き出せません。「時(とき)」は「時期」や「天候」を、「化(か)」は「変化する」「荒れる」といった意味合いを持ちます。

和語の「しけ」の語源については諸説ありますが、「潮気(しおけ)」が転じたという説や、「湿気(しっけ)」が転じて雨風の荒れた状態を指すようになったという説が有力です。

また、「しけ」は海が荒れることのほか、「経済的に苦しい状態」や「商売が不景気になること」を指す比喩表現としても使われます。

【海の荒ぶる様! 時化(しけ)のトリビア】

●経済的な意味
「時化る(しける)」という言葉は、漁に出られない状態が続くと経済的に厳しくなることから転じて、「金銭に困る」「不景気になる」という意味でも使われます。「財布が時化ている」といった表現があります。

●気象上の定義
気象庁の定義では、海上での風速が概ね10ノット(約5.1メートル毎秒)以上で、波高が通常の航行に支障をきたすほど高い状態を指すことが多いです。
また、非常に荒れた天候、すなわち暴風や高波によって航行が極めて危険な状態を、特に「大時化(おおしけ)」と呼びます。

●「しけ」と「時化」の関連
一説には、天候が好ましい時期(時)から、悪い時期へと変化する(化)、という意味合いで「時化」という漢字が当てられたとも言われています。

●対義語は「凪(なぎ)」
「時化」が荒れた海を意味するのに対し、その対義語は、波風がなく、海面が穏やかな状態を指す「凪(なぎ)」です。

●漁師の知恵
漁師たちは、時化の前に現れる特有の雲の形や、風向き、潮の動きなどから、時化の到来を予測する長年の経験則を持っています。また、時化が原因で魚が獲れない漁場や、荒れて漁ができない場所を「時化場(しけば)」と呼び、これが転じて、「困難な状況」の比喩にも使われます。