「金糸雀」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識 【難読漢字よもやま話】


その特性から炭鉱でも活躍

正解は「カナリア」です。

【金糸雀(カナリア)の語源と漢字の由来】

「金糸雀」は、アトリ科に属する小鳥で、主に鮮やかな黄色の羽色と、その美しく複雑な鳴き声で知られる愛玩鳥です。漢字の「金糸雀」は、熟字訓であり、「カナリア」という外来語の音に、その特徴を表す漢字を当てたものです。

「金(きん)」は、カナリアの代表的な鮮やかな黄色の羽色を、黄金に見立てています。「糸(いと)」はその羽の繊細さや、細く美しい鳴き声を糸に例えており、「雀(すずめ)」は、スズメと同じアトリ科に属する小鳥であることを示しています。

これら三文字で、「金色で糸のように繊細な鳴き声を持つスズメの仲間」という、カナリアの特徴を見事に表現しています。

ちなみに「カナリア」という名前は、原産地である大西洋のカナリア諸島に由来します。

【美声の歌姫! 金糸雀(カナリア)のトリビア】

●原産地と「カナリア」の語源
カナリアの原種は、大西洋に浮かぶカナリア諸島、アゾレス諸島、マデイラ諸島に生息していました。島の名前がそのまま鳥の名前になりました。
ちなみいカナリア諸島の名前は、ラテン語で「犬の島々」を意味する"Canariae Insulae"に由来すると言われており、島に多くの犬がいたという説がある。

●羽色の変異
原種のカナリアは緑がかった色をしていましたが、飼育される過程で突然変異により鮮やかな黄色が生まれ、現在はこの黄色の種が最もポピュラーです。

●「金」の美しさ
「金糸雀」の「金」の字は太陽のように明るい黄色を、古来より最高の色として表現したものです。

●鳴き声の訓練
カナリアは、特に「ローラーカナリア」などの品種で、飼い主によって美しい旋律を歌うよう訓練されることがあり、「歌鳥」として重宝されてきました。

●炭鉱でも活躍
かつてヨーロッパの炭鉱では、有毒ガス(特に一酸化炭素)の検知器としてカナリアが使われました。カナリアはガスに敏感で、人間より早く異変を察知して鳴き止むためです。このエピソードから、「危機を事前に察知する存在」の比喩として使われます。

●「糸」の鳴き声
「金糸雀」の「糸」は、その鳴き声が細く長く、途切れずに続く様子を表現したものです。この繊細な美声が愛好される理由の一つです。

●遺伝学にも貢献
カナリアは、羽色の遺伝について研究対象となることが多く、鳥類の色遺伝子の解明に貢献しました。