「イエース!」カーリング吉村紗也香が困難を乗り越え5度目の正直で五輪へ

AIで生成したイメージ
カーリング女子日本代表「フォルティウス」が12月11日、ミラノ・コルティナ冬季五輪出場を決めた。

人気の「ロコ・ソラーレ」が代表決定戦で敗退し、世界最終予選への日本の注目度はイマイチだったが、それを補って余りあるドラマを見せたのが、スキップの吉村紗也香(33)だ。

「狙い通りの投球ができると、『イエース!』と叫んでいました。その叫びが、会場に響き渡っていました」(特派記者)

吉村にとって五輪出場を賭けた挑戦は、これが5度目。「やっと夢が叶った」という心境だろう。

「最初の五輪挑戦はバンクーバー五輪、当時の彼女はまだ女子高生でした。五輪出場の夢が絶たれたときは目を真っ赤にし、泣くまいと必死でした。前回の北京冬季五輪の予選では、ロコ・ソラーレとの一騎打ちとなり、2連勝後に3連敗の逆転負け。あと一歩及びませんでした」(日本スポーツ協会担当記者)

【関連】結婚に離脱…女子カーリング『ロコ・ソラーレ』に噴出し始めた“チーム崩壊危機”

吉村紗也香の競技人生は...

かつては“天才少女”として10代から注目された吉村。2009年のバンクーバー五輪挑戦から約16年が経ち、氷上のJKは女子大生、OL、そして結婚を経て、ママになっていた。

「吉村の競技人生は、まさに『長く』がキーワードなんです」(同)

最初の五輪挑戦となった’09―’10年シーズンだが、吉村たちのJKチームは、小学校、中学校でもずっと同じメンバーが中心で、そこに現在のチームメイトである小野寺佳歩が加わった。

吉村は大学でもカーリングを続け、彼女を射止めた旦那さんも大学時代に知り合った最初の彼氏。女子大生、OL時代の長い交際を経てのゴールインである。

「途中、成績が伸び悩んだり、スポンサー撤退で競技を続ける上での資金難など、たくさんの悩み事もありました。強豪のロコ・ソラーレが同世代でなければ、五輪出場はもっと早くできていたのでは」(同)

集中力がすごく、投球前の吉村はいつも鬼の形相。

「イエース!」が出て、それから笑顔になる。そのギャップに観客も沸いていた。

ロコ・ソラーレの「そだね~」の次は「イエース!」が冬の五輪を熱くしそうだ。

「週刊実話」1月8・15日号より