横綱大の里の師匠、二所ノ関親方が「理事選」に推されない理由

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2横綱、1大関を輩出した大豊作の2025年。新しい年が明けると、あちこちで取り上げられる生々しい話題がある。

大相撲初場所後に行われる理事候補選挙、いわゆる理事選だ。

今回は10人の理事のうち、半数に近い4人が定年で交代を余儀なくされるため、メンバーが大幅に入れ代わる変革の年に当たるが、すでに出羽海一門を除く4つの一門の立候補者が順調に出そろった。

「まず時津風一門ですが、定年間近の勝ノ浦理事(元幕内起利錦)に代わって追手風親方(元幕内大翔山)が立候補します。二所ノ関一門は芝田山理事(元横綱大乃国)の後釜に片男波親方(元関脇玉春日)が選ばれました。出羽海一門は年明けに一門会を開いて決めますが、定年を迎える春日野、境川理事に代わって藤島(元大関武双山)、木瀬(元幕内肥後ノ海)親方の名前が挙がっています。残る高砂一門は八角理事長(元横綱北勝海)、伊勢ケ浜一門は浅香山理事(元大関魁皇)の続投です」(担当記者)

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注目は二所ノ関一門

この中で注目は二所ノ関一門。ここには将来の理事長候補と目される二所ノ関親方(39、元横綱稀勢の里)がいる。

現役時代、絶大な人気を誇った上、横綱大の里を育てた実績もあり、いよいよ理事候補に名乗りを上げるのでは、とみられていたが、理事どころか、これまた粂川親方(元小結琴稲妻)の定年で空席になる副理事候補にすら名前が出てこなかった。

「つまり、世間と一門内の二所ノ関親方の評価には大きな開きがある、ということですよ、嫌われている? まあ、そう言ってもいいでしょう。二所ノ関親方は、茨城県内に離れて部屋を作ったことでも分かるように、他の親方たちとほとんど親しくしない上、仲間を増やそうともしません。また、大の里の飲酒事件など、指導法に疑問符がつき弟子のトラブルも多い。あれでは周りの親方たちの支援はなかなか望めない。結局、副理事候補には格下の浜風親方(元幕内五城楼)が選ばれました」(相撲ライター)

なお、春場所後に行われる理事長選は、八角理事長の“7選”が確定的だ。

「週刊実話」1月8・15日号より