【難読漢字よもやま話】「聊か」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


いささか飲み過ぎました…

正解は「いささか」です。

【聊かの語源と漢字の由来】
「聊か(いささか)」は、「数量や程度がわずかであるさま」を意味する副詞、または形容動詞です。

現代では改まった文章や古風な表現として使われます。漢字の「聊(りょう)」は、「耳」と「卯(ぼう/う)」が組み合わさった形声文字です。

「聊」には、「慰める」「わずか」などの意味がありますが、元の字形は耳に優しくささやく様子や、細いものを撫でる様子を表していたとされます。この「わずかなささやき」や「細い」というイメージから、「わずかな量」という意味に転じました。

「いささか」の語源は、和語の「いささ」という言葉に、「か」という助詞が付いたものとされています。「いささ」はもともと「少し」という意味があり、「小さく、わずかなさま」を表す言葉として古くから使われてきました。

【謙譲の美徳! 聊かのトリビア】
●「ほんの少し」の謙譲表現
「聊か」は単に「少し」という意味だけでなく、「十分ではないが、気持ちばかり」という謙遜やへりくだりのニュアンスを込めて使われることが多いです。

●「心ばかり」の強調
「聊かながら」という形で使われると、「ほんのわずかではありますが」という謙譲の気持ちをより強調し、奥ゆかしさを表現します。

●否定的な文脈での使用
「聊かの疑いもない」「聊かの落ち度もない」のように、後に否定語を伴うことで、「少しも〜ない」という、完全否定の意味を強調する用法があります。

●「聊」の元の意味
「聊」の漢字のもともとの意味の一つに、「慰(なぐさ)める」や「喜ぶ」という意味があります。これは、わずかなものでも心を満たすというイメージに由来するとされます。

●「少々」との違い
「少々」が客観的に量が少ないことを指すのに対し、「聊か」は、話し手の主観として「わずかであること」を表現し、感情的なニュアンスを伴います。

●古典文学での登場
『源氏物語』などの古典文学では、「いささか」の形で頻繁に登場し、物事の小さな変化や遠慮がちな気持ちを表現する上で重要な言葉でした。