【競走馬異聞】GⅠ馬メジロパーマーも達成! JRA史上わずか4頭の珍記録と“騎手混迷”の大接戦

前代未聞の大挙出走

●大接戦を演じた3人の“ユーイチ”
2019年2月3日に東京競馬場で行われた東京新聞杯(GⅢ)は、福永祐一騎乗のインディチャンプ(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)が優勝した。

「福は内」といわんばかりに「内枠の福永騎手」が勝つという、まさに2月3日の節分に行われたレースらしい決着だったが、そんな“サイン”以上にファンが沸いたのが、日本競馬史上でもあまりない「珍事」だった。

ゴール前で三つ巴の大接戦となったこのレース。勝ったのはインディチャンプの福永「祐一」騎手で、2着レッドオルガが北村「友一」騎手、3着サトノアレスが柴山「雄一」騎手。なんと上位3騎手すべてが「ユーイチ」だったというわけだ。3人とも腕利きのジョッキーだったが、珍しい決着だったのではないだろうか。

ちなみに、この「ユーイチ」3人の中で現在現役なのは、今年の日本ダービーをクロワデュノールで勝った北村騎手だけ。福永、柴山両騎手は引退し、それぞれ調教師、調教助手に転身している。

●史上最多の同一馬主12頭一挙出し!
2020年7月25日、1レースの2歳未勝利(芝直線1000メートル)では、出走する16頭中12頭が(有)ミルファームの所有馬で占められた。同一馬主による12頭出しはもちろん、JRA史上最多。

夏の新潟の芝直線1000メートルでの2歳未勝利は、’19年までは開催2週目に行われていて、ミルファームは’17年から3年連続で9頭出しで挑んでいたが、この年はさらにこれを3頭も上回る12頭に。過去3年のうち、’18年8月4日の競走では、ミルファーム所有のクロムウェル(牡、父トーセンラー)が勝利しているが、残り2年は他の馬主の所有馬が勝利している。

ちなみに、この12頭出しの結果だが、惜しくも勝利とはならず3着(ギョベクリテペ=1番人気)が最高着順だった。

競走馬異聞2】へ続く