宇宙空間でも生存可能! マイナス273℃や致死量1000倍の放射線にも耐える“最強生物”クマムシの秘密

最強生物ベニクラゲ

不死に近い生命力、自分よりはるかに大きな生物を殺害可能な猛毒、他の生物をゾンビ化してコントロールする能力など、自然界には恐るべき能力を有する生物が存在する。
ここではそんな特殊能力を持つ、5種の“最強生物”をご紹介しよう。

宇宙空間でも生存可能な微生物

●クマムシ
体長0.1~1.7ミリと微小な生物ながら脅威の生命力を持つクマムシ。名称の由来は熊のようにずんぐりした体格に由来する。

驚異的な耐久力を有しており、100℃の高温、-273℃の超低温、人間の致死量の1000倍の放射線、75000気圧にも耐え、果ては宇宙空間下でも生存可能である。

アメリカ・ノースカロライナ大学の研究によると、クマムシの体内には細菌や植物など、さまざまな生物の外来遺伝子が存在し、それがあらゆる環境に対する適応手段を生み出していると推測されている。

●ベニクラゲ
世界中の温帯の海に生息している。通常の生物は誕生してから年数を追うごとに細胞分裂が低速化することで老化し、やがて死に至るのだが、成体のベニクラゲは肉体を「ポリプ期」と呼ばれる幼体期に戻す力を持つ。つまり、外的要因がなければ永遠に生存することが可能なのだ。

そのため「不老不死のクラゲ」と呼ばれている。ベニクラゲは生物の老化を司る染色体内のテロメアを修復する機能を有しており、それが若返り能力の要因とされている。

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青酸カリの8000倍猛毒を持つイソギンチャク

●ロイコクロリディウム
鳥の体内を宿主とする寄生虫で、鳥の糞の中に卵を産みつける性質を持つ。糞を食べたカタツムリの体内で卵が孵化、幼虫たちはひとつの塊となってカタツムリの触覚の先端部に移動して完全に行動をコントロールする。

ゾンビ状態と化したカタツムリは、日光に照らされた葉の上を動き回るなど、捕食者である鳥の目につきやすい行動を取るようになり、カタツムリが食べられることで幼虫は鳥の体内に侵入して成虫と化すのである。

●マウイイワスナギンチャク
スナギンチャクと呼ばれるイソギンチャクの仲間の一種。ハワイ・マウイ島近海にのみ生息する。体内に「パリトキシン」という毒性物質を有しており、その効力はフグが持つテトロドトキシンの60倍、青酸カリの8000倍にも達する。

マウイイワスナギンチャクは刺激を受けるとパリトキシンを放出する性質があり、観賞用にマウイイワスナギンチャクを水槽の中に入れた家族全員が、気体化したパリトキシンを吸って中毒になった例が存在する。

●ゴマモンガラ
フグ目の一種であり、体長75センチ以上と大柄な魚体が特徴。熱帯海域に生息しており、日本では沖縄近海に多く出没する。非常に獰猛な性質を持っており、特に繁殖期の6~9月頃になると、近寄ってくる生物に対して積極的に攻撃を仕掛ける。

ゴマモンガラの歯は貝やウニの殻を噛み砕くほどの強靭さを誇っており、不用意に近づいたダイバーが指や体の一部を食いちぎられた例もある。サメよりゴマモンガラを恐れるダイバーは少なくない。

週刊実話増刊『未確認生物UMAの秘密』より一部抜粋