阪神、外国人ショート加入で戦々恐々「リス虎ショー」勃発

阪神甲子園球場 (C)週刊実話Web
新外国人選手の補強によって、阪神タイガースの内野は飽和状態となった。

11月25日、大阪市内のホテルで阪神のリーグ優勝祝賀会が行われ、藤川球児監督が日本一奪回を誓った。

「怖いのは慣れ、惰性」とし、選手に厳しい言葉を掛けていたのが印象的だった。

「藤川監督が厳しいことを言って、選手の気持ちを締め直したのでしょう。ベストナインにリーグ最多タイの7人も選ばれ、チームはこのまま黄金期を迎えるのではないかと盛り上がっています」(在阪メディア)

そのベストナインに選出されたのは、村上頌樹、坂本誠志郎、大山悠輔、中野拓夢、佐藤輝明、近本光司、森下翔太。だが、それは阪神の唯一の弱点も表していた。

他球団にとっては贅沢な悩みかもしれないが、遊撃手を固定できなかった。その弱点もパイレーツの有望株だったカム・デバニーを獲得したことで「解消された」とみられているが、こんな指摘もあった。

「デバニーはショートを本職としている内野手です。肩の強さ、守備範囲の広さからして、彼をレギュラーで使っていくのは間違いありません。でも、これは現レギュラーの誰かがスタメン落ちすることも意味しています。ベストナインを獲った野手5人も例外ではありません」(ベテラン記者)

さらに忘れてはならないのがドラフト1位ルーキー・立石正広。

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相手球団ともどもプラスになるなら...

こちらも大学屈指の好内野手で、チーム関係者の話を総合すると「レギュラーポジションを与え、実戦の中で育てていく」プランのようだ。

デバニーがショート、立石も内野に加わるとなれば、自動的に誰かが弾き出される。「立石がセカンドでデビューする話もあれば、三塁を守らせて、佐藤を外野にコンバートする案も聞かれました。また、立石にレフトを守らせる話もあります」(前出・在阪メディア)

いずれにせよ、糸原健斗(33)、木浪聖也(31)、熊谷敬宥(30)、小幡竜平(25)、高寺望夢(23)といったショートのレギュラーを争ってきた選手たちは出場機会が激減するだろう。

「阪神はトレードに積極的なチームではないが、藤川監督は『相手球団ともどもプラスになるなら』の考えです。中継ぎ投手との交換トレードもあり得る」(同)

阪神の本当の弱点は正遊撃手不在ではなく、レギュラーと控え選手の力量差ではないだろうか。

その少数精鋭のプランが加速し、ついに“リス虎”が始まった。

「週刊実話」12月18日・25日号より