再登板で「首相在職最長記録」を樹立! 長期政権を築き上げた安倍晋三の手腕

安倍一強による長期政権

そうした一方で、特定秘密保護法、安保法制としての集団的自衛権行使の個別的容認など、それまでの歴代政権が踏み出さなかった法案を成立させて、“右舵路線”に突き進んでいる。

外交では、とりわけ米国のトランプ大統領に接近し、「日米同盟」の色合いをより強めた。沖縄の米軍普天間飛行場の辺野古移転、米側の日米貿易不均衡是正要求にも、前向きな対応をしたものであった。

対して、ロシアとの北方領土返還交渉や、安倍内閣で「必ず解決する」と力説していた北朝鮮との拉致問題には、具体的な成果を出せなかった。

しかし、第2次政権発足後、衆参の国政選挙に都合5回も臨んだが、いずれも勝利を収め、これが「安倍一強」といわれた大きな要因であった。

とはいえ「一強」による長期政権は、さすがに「緩み」や「驕り」が生じることとなり、政権後半は不祥事、スキャンダルが付いて回り、それが重用した側近との不協和音に発展していったことで、暗雲が漂い始めた。

内政を主導した麻生太郎副総理兼財務相、「盟友」とされた菅義偉官房長官、連戦連勝の選挙を仕切った二階俊博幹事長との軋轢が、その象徴であった。

また、スキャンダルについては、安倍夫妻が関わったとされる「森友問題」などがあり、これに関連した財務省の公文書改ざん問題も明るみに出て、財務官僚の「忖度」が云々された。

あれやこれや、安倍は第1次と「再登板」を果たしての第2次から第4次まで、じつに通算8年間の長期政権を成し遂げたのである。