【難読漢字よもやま話】「蜥蜴」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解はこちら

【蜥蜴の語源と漢字の由来】
「蜥蜴(とかげ)」は、爬虫類有鱗目(ゆうりんもく)に属する動物の総称です。一般的には、四肢があり、鱗に覆われた細長い体を持つものを指します。

漢字の「蜥蜴」は、ともに「虫へん」が使われており、古代中国で昆虫以外の小さな生き物や爬虫類も含めて「虫」として扱っていたことに由来します。

「蜥(せき)」の音は「とける」、つまり滑り落ちるような素早い動きを連想させ、「蜴(えき)」の音は、長く細い尾を持つ様子を示しているとも言われます。

和語の「とかげ」の語源は、「とかける(溶けかける)」や「とげへび(棘蛇)」が転じたという説がありますが、最も有力なのは、尾を切って逃げる習性から、「尾が欠ける(おがけ)」が変化したという説です。
「とかげのしっぽ切り」との言葉もあるほど

【尾を切る忍者! 蜥蜴のトリビア】
●トカゲとヤモリの違い
トカゲは主に地上や樹上で生活し、まぶたがあり瞬きをします。一方ヤモリは主に壁面に生息し、まぶたがなく瞬きをしないという違いがあります。

●再生能力の秘密
トカゲの尾が切れても再生するのは、尾の骨の途中に「自切面(じせつめん)」という切れやすい構造があり、筋肉が収縮することで自ら切断し、その後の細胞分裂で再生するためです。

●日光浴が必須
トカゲは変温動物であるため、体温を上げるために日光浴が不可欠です。日当たりの良い場所で体を温め、活動に必要なエネルギーを得ています。

●日本の代表種
日本で一般的に見られるトカゲの代表種は「ニホントカゲ」で、幼体の尾が鮮やかな青色をしているのが特徴的です。成長すると尾の色は地味になります。
また、日本に多く生息する「カナヘビ」は、見た目は似ていますが、トカゲとは科が異なります。カナヘビは「銅(かね)の蛇」が語源で、細身で尾が特に長いです。

●漢方薬としての利用
かつて中国や日本の一部地域では、トカゲが漢方薬や民間薬として利用されていた歴史があり、薬効があると信じられていました。

●世界最速のトカゲ
トカゲの中には、チーターに匹敵する速度で短距離を走る種も存在します。例えば、アメリカのフチドリアゴヒゲトカゲなどは非常に俊足です。

●ペットとしての人気
トカゲは、その多様な色彩とユニークな生態から、ヒョウモントカゲモドキなどの一部の種がエキゾチックアニマルとしてペットとして人気を集めています。