【難読漢字よもやま話】「雁字搦め」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解は「がんじがらめ」

【雁字搦めの語源と漢字の由来】
「雁字搦め(がんじがらめ)」は、厳重に縛られて身動きが全くできない状態を意味します。

「雁字」は、雁(がん)が連なって飛ぶ際の、ひらがなの「へ」や「人」の字のような形を指します。この形が縄などが幾重にも複雑に絡まり合っている様子に見立てられました。

「搦め(からめ)」は、「絡(から)める」、すなわち縄などで縛りつけるという意味の動詞です。 雁が作る複雑な文字のような形に縛り付けるという意味が加わり、逃れられないほど複雑かつ厳重に縛られた状態を表すようになりました。

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【雁字搦め解除! 知っておきたい12の豆知識】
●「雁字」は空中文字
「雁字」の由来となった雁の編隊飛行は、まるで空に文字を書いているかのような独特な形をしています。この複雑な形が解けない縛りのイメージと結びつきました。
また、この言葉はもともと縄で厳しく縛るという物理的な意味で使われていましたが、現代では「校則に雁字搦め」「慣習に雁字搦め」といった精神的・社会的な制限を表す用法が主流です。

●対義語は「自由奔放」
「雁字搦め」が束縛されている状態を指すため、その対極にあるのは「自由奔放」「制約がない」といった意味を持つ言葉です。身軽さや解放感を伴います。

●「からめる」と「とる」の関係
「搦める」は「絡める」と同源で、縄で巻き付けること。「搦め取(と)る」のように使うと、縛って捕らえるという、捕獲の意味合いが強くなります。

●「がんじ」の語源の音
「雁字」という漢字を当てていますが、「がんじ」という音自体が、物をしっかりと固く結びつけるという意味の古い言葉「堅縛(がんじばり)」から来ているという説もあります。

●縛り方にも流儀あり
かつて日本で使われていた縄の縛り方の中には、複雑で解きにくい結び方がいくつも存在し、それらの厳重な縛り方がこの言葉のイメージを強固にしました。