阿部巨人大補強失敗で弱者の戦略へ! 李承燁コーチ招聘は「来季を捨てる」敗北宣言

李承燁インスタグラムより

11月27日、かつて巨人の4番を務めた李承燁が、巨人打撃コーチに就任することが発表された。

日韓で活躍した往年のスターの帰還に、表向きには歓迎ムードが漂う。韓国で記録したシーズン56本塁打はあの王貞治を超え、今も村上宗隆と並ぶアジア記録を持つレジェンド。それだけに今季、歴史的な貧打に喘ぎ、V逸の元凶となった巨人打線へのカンフル剤としては、これ以上ない人材に見える。

だが、球団事情を紐解くと、そこには球団の大きな方針転換も見えるという。

「これは補強方針の完全な敗北宣言であり、事実上の『育成シフト』への転換です。今季は歴史的な貧打に喘ぎ、来季は主砲の岡本和真もいないという惨状が確約されていることから、巨人は強打者の補強を最優先事項にしていた。しかし、目ぼしい打者がいないことから獲得は松本剛に留まり、補強は捨てて李コーチの手腕で若手を育て上げるという、長期目線の話になったようです」(セ・リーグ他球団関係者)

即効性のある補強を諦めて育成に徹するのは、即ち来季の戦いを半ば捨てたことにもなる。育成強化といえば聞こえはいいが、裏を返せば、常勝を義務付けられた巨人が“弱者の戦略”を選択したとも言えるのだ。

しかも、この方針転換は阿部慎之助監督の進退にも直結する。

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ファン感謝デーの一件がダメージに?

「阿部監督は来季で3年契約が切れるが、就任当初は延長を重ねて長期政権を築くことを目論んでいた。しかし、2年目となった今季の結果は惨憺たるもの。来季を“育成”のために捨てれば、そのまま任期満了で退任となるのは明らかです」(読売グループ関係者)

本人としては悔しい決断だろうが、実は、阿部監督自身も長期政権構想は一旦諦めたという。その決定打となったのが、先日のファン感謝デーでの出来事だそうで…。

「シーズン中の采配ミスや貧打に対するフラストレーションで今季の巨人ファンは荒れ模様。シーズン終盤には阿部監督の辞任を求める野次も平然と飛び交っていましたが、先日にはついにファン感謝デーで辞任の野次が飛んだんです。本拠地でのファン感で野次られるなんて、巨人監督としては末期症状。阿部監督もこれには相当堪えたようで、周囲には『来季の契約延長はもういい』と漏らしているとか」(スポーツ紙デスク)

ファン心理も、そしてチーム事情も、これ以上の続投を許さない空気が充満している。阿部監督も長期政権を捨て、貧打解消の根本治療に着手するというわけだ。

「即戦力補強でお茶を濁して3位に入るくらいなら、来季は完全に捨ててでも若手を徹底的に鍛え上げ、数年後に黄金期を作る。阿部監督は、まだ若い自身の年齢をふまえ、数年後に再登板、第二次政権を長期政権にする方針に転換したのでしょう。第1次政権は短期、第2次政権が長期といえば、同じ“アベ”の安倍晋三元首相、前監督の原辰徳氏と同じですね」(前出・関係者)

かつての盟友であった李を参謀に迎え、阿部巨人が踏み出す「終わりの始まり」。来季、東京ドームは歓喜に包まれるのか、それとも育成という名の我慢大会の会場となるのか。