巨人に「暗黒時代」の足音!…若手捕手が移籍直訴の異常事態と戦力低下、コーチ人事…内部分裂寸前

読売ジャイアンツ公式サイトより

リーグ連覇を目指すも、優勝どころか3位転落で、CSでもあっさりと敗退した読売ジャイアンツ。

しかもチームは“建て直し”どころか不協和音で、雰囲気も最悪と“暗黒時代”一直線の兆しだ。

というのも、ついに若手が球団に公然と反旗を翻した。続々と行われる契約更改において、24歳の若手捕手・山瀬慎之助は、なんとサインせず契約を保留。11月17日には、自身Xへ《あれ、大した活躍してなかったら保留したのになかったことにされるの?”悲しい》と投稿し、波紋を広げている。

若手選手が球団の処遇に直接言及するだけで異例だが、問題はそれだけにとどまらない。山瀬は契約更改を保留にした理由として「若い時間が無駄になる」とまで発言し、移籍の直訴まで示唆したのだ。

「今季の山瀬は2軍で100試合出場、打率3割超えという数字を残しながら、一軍出場はわずか1試合に留まった。それもそのはず、巨人は低迷しているくせに捕手だけはダブついていて、若手捕手の出場機会は12球団最悪なのです」(セ・リーグ他球団番記者)

巨人は2023年から台頭した岸田行倫、シーズン15HRの実績で“打てる捕手”の大城卓三、強肩・小林誠司と名手揃い。

しかし、昨オフには阿部慎之助監督の独断専行とも言われる15億円規模の甲斐拓也獲得劇を繰り広げ、若手が割って入る余地が極めて少ない状況だ。

一方で、チームは主砲・岡本和真のメジャー流出を受け、V奪回へ“大補強”が囁かれている。

出場を求める若手の不満は、解消どころか高まる気配を見せる一方だ。

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戦力・ムードともにガタガタ…堀内暗黒期の再来か

この構図は、松井秀喜というスター主砲のメジャー流出により、安易な補強に走ってチーム成績・ムードともに暗くした時代を思わせる。

「第一次原政権の後半と堀内政権の2003~2005年、チームは無秩序な補強を繰り返し、若手の育成停滞を招いた上、選手個々の我が強くチームは崩壊。今回もまた、当てずっぽうな乱獲と育成の停滞で、山瀬をはじめ選手の士気は下がりつつある」(スポーツ紙巨人担当記者)

ただでさえ、チームは二岡智宏ヘッドコーチ、桑田真澄2軍監督など主要コーチが退任するなど、内部分裂の様相を呈している。

阿部監督も、元来“ワンマン監督”であることが明らかになっており、余剰戦力となった捕手、4番の不在、コーチの一新と、チーム内には分断が見え隠れする。

「岡本の流出、先発の駒不足、深刻な貧打と、来季の巨人はAクラス維持すら怪しい。そこへ出場機会に苦しんだ若手が移籍を求めれば、もはやチームは“泥舟”。戦力的にも雰囲気的にも、“堀内暗黒期”の再来は一気に現実となる可能性がある。来オフ阿部監督の退任も確定的です」(同)

巨人は先日、球団史に燦々と輝く長嶋茂雄さんのお別れ会が開かれ、長嶋茂雄賞の創設も発表されたばかり。来季は記念すべき長嶋賞初年度だが、これでは巨人から受賞者は表れそうにない。