金正恩「戦争特需」で笑い止まらず ロシアへ兵士1000人派遣の裏

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北朝鮮の金正恩総書記は、戦争特需で笑いを噛み殺すのに必死だろう。ロシアのウクライナ侵略戦争への派兵の見返りは国家予算の数年分に及び、一時的とはいえアジア最貧国から脱した。

「そこで急きょ、ロシアが制圧する被災地域の復旧事業目的で、国防省傘下の『第2215建設旅団』が編成され、所属する兵士約1000人を9月から10月初めに、2回に分けロシア領内へ派遣したのです」(北朝鮮ウオッチャー)

同旅団は今年4月、正恩氏肝いりで創設され、道路や鉄道だけでなく、各種軍事施設の修復・再建事業を担当する。

「総指揮官は少将級、現場指揮官は少佐級が務めており、ロシア工兵士官と共に建設事業に従事します。
指示文書によると、『短期間で外貨を確保し、戦後復旧建設の経験を蓄積して経済的利益を生み出す軍の模範単位に育成する』とも記されていました。
以前から指摘されていたことですが、戦闘兵だけではなく、工兵も外貨獲得に貢献させると算盤を弾いているわけです」(国際ジャーナリスト)

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「外貨獲得」の一方で進む「戦争美化」と実態隠蔽

実利を得る一方で戦争美化も忘れていない。10月23日、朝鮮中央通信は正恩氏が「海外軍事作戦戦闘偉勲記念館」の着工式に出席したと伝えた。

同記念館は首都・平壌に建設される予定で、ロシア・ウクライナ戦争に派遣された朝鮮人民軍兵士の軍功を称える記念館とみられる。

「現在、負傷兵は平壌近隣の地方の軍直属医療施設で治療・療養中で、公式には『戦傷者』としての扱いですが、一部は『訓練中の事故者』として行政処理されているようです。
偽装工作を行うのは、負傷者数の実態を過小報告することで、軍内部の士気や人民への影響を最小限に抑える意図があるからでしょう」(同)

美辞麗句には裏がある。

「週刊実話」11月27日号より