
東京六大学野球に、異色のビッグルーキーが現れた。〝番長〟清原和博氏を父に持つ慶應大学1年の清原正吾内野手が実戦デビューしたのだ。素材は超一流で、早々に巨人は将来の4番候補にリストアップ。慶大OB、高橋由伸前監督の再登板の切り札に――。
今季で契約が満了する巨人、原辰徳監督の後任問題が本格化した。阿部慎之助二軍監督と、今季からユニホームを着た桑田真澄チーフ投手コーチ補佐の一騎打ちが有力だが、巨人は「次の次」を見据えて高橋由前監督の再登板も視野に、同時に進行させているという。
「読売本社は2年前に発足した大学スポーツの統括組織『大学スポーツ協会(UNIVAS=ユニバス)』を支援しており、東京六大学野球、中でも今春のリーグ戦を制した慶応に注目している。慶大は高橋由前監督の母校で、つまり再登板のお膳立て。箱根駅伝と並び日本で最も知名度が高い東京六大学をテコ入れすることで、部数拡大とジャイアンツの人気向上を狙っている」(巨人OBの野球解説者)
ユニバスには、日本の222大学、34競技団体が加盟。いわば、全米の1200以上の大学が加盟する「全米大学スポーツ協会(NCAA)」の日本版だ。NCAAはプロスポーツに負けない人気でアメリカンフットボール、バスケットボール、野球、アイスホッケーなどのリーグ戦がテレビ中継され、視聴率も高い。それらの収益で日本のプロ野球12球団の年俸総額に匹敵する総額5億ドル(約550億円)もの奨学金を、さまざまな競技のトップアスリートに支給している。
「野球人口の減少が続くプロ野球の将来は明るくない。そこで若い世代のテレビ、新聞離れを逆手にとって、ネットメディアなども使って大学野球を盛り上げ、スター選手を巨人入りさせることで若い世代のファンを獲得という戦略なのだろう。その期待の星が、球界を騒がせた〝番長〟ジュニア」(スポーツ紙デスク)
中高6年間のブランク問題なし
現役時代に西武、巨人、オリックスで通算525本塁打を放った清原氏の長男、正吾選手が東京六大学の新人戦に代打でデビューしたのは、6月2日。翌3日の法政大学戦では「7番指名打者」で先発デビュー、3打数無安打で神宮初安打はお預けとなったが、注目度は早くも看板選手級だ。
正吾選手は、幼稚舎(小学校)から一貫して慶應育ち。小学校時代は少年野球チーム『オール麻布』に所属していたが、中学時代はバレーボール部、高校ではアメリカンフットボール部に所属し、特に高校では父譲りの身長186センチという強靭なボディーを利してオフェンスラインとレシーバーをこなすTE(タイトエンド)として活躍した。
「昨年、コロナ禍での自粛期間中に父と兄弟2人で野球の練習をしたことがきっかけとなり、野球に方向転換したそうです。中高6年間のブランクがありますが、いきなりメンバー入りしたのには驚きました。慶大には100人以上の部員がおり、1・2年生だけが出場する新人戦のベンチ入り枠を勝ち取るだけでも至難の業。それだけ潜在能力が高いのでしょう。堀井哲也監督も『やってきた競技は違ってもトップクラスの実力者。とても素直な性格でどんどん吸収している』と評価は高い」(大学野球担当記者)
スタンド席には清原氏と、元妻でモデルの亜希さんが連日駆け付け、熱視線を注いだ。
亜希さんは2000年に清原氏と結婚し、2人の男の子を出産したのち、14年に離婚。2人を引き取って現在も育てている。
盟友の桑田真澄氏も全面支援を公言
一方の清原氏は16年2月に覚せい剤取締法違反で逮捕(懲役2年6カ月、執行猶予4年の判決)されたが、今年からはタレント活動を再開している。
「テレビのワイドショーなどでは、家庭崩壊したように報じられていたが、亜希さんは離婚後も律義に子供たちに清原の姓で野球をさせ、父親を尊敬するように厳しく育ててきた。女手ひとつで2人とも超名門校に進学させ、父親のDNAを育んでいる。逆境が続く中で子供たちに『尊敬するのは父親』と言えるように育てた亜希さんは、各方面で高く評価されている」(前出・デスク)
3歳下の弟・勝児選手も、小学生時代にジャイアンツジュニアに選出された素質の持ち主。その後も一貫して野球を続け、この春に兄と同じ神奈川の慶應義塾高校に進学した。順調にいけば、兄が4年時に慶大に入学することになる。
清原氏は長男の野球転向に合わせて高校や大学生に指導できる研修を受け、今年2月に学生野球資格を回復した。ただし、執行猶予期間の終了後、5年を経てからでなければ指導者になれないという規定があるため、すぐに指導することはできない。
「それでも息子が巨人に入ることになれば、球界復帰も見えてくる。それこそ、かつての盟友だった高橋由前監督の狙い」(同)
桑田氏も全面支援を公言していることから、清原家を媒体とした「桑田監督⇒高橋由巨人監督」のシナリオも囁かれはじめている。
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