毒親ならぬ毒身内! 出会い系にハマり男狂いとなった小姑との“地獄の同居生活”

家の中に急速な“異変”が…

調子に乗った詩織さんは彼氏たちを平気で何日も泊めるようになるのだが、その頃から家の中に“異変”が起こり始めた。

「私や義母の財布の中のお金が減っていたり、貴金属やブランド品が無くなったりしたんです」

当然詩織さんの彼氏たちに疑いの目がかかるが、詩織さんは「私の男を泥棒扱いするな!」と猛反発。「奇声をあげて暴れ回るのでなだめるのが大変でした」という。

結局、この一件は家族が自衛に努めたことで貴重品の盗難被害は減ったものの、しばらくすると今度は別の被害が続出した。

「彼氏たちがすれ違いざまに私の身体を触ったり、寝室やお風呂を覗くようになったんです。詩織に言っても『そんなの偶然でしょ? 被害妄想もいい加減にして(苦笑)』と相手にされませんでした」

「これ以上詩織と一緒には暮らせない」

我慢の限界に達した梓さんは真剣に別居を考え始めたが、そんなときに衝撃の事件が起きたという。

「彼氏のうちの一人がリビングで寝ていた2歳の娘にいたずらしていたんです。娘のむずがる声が聞こえたので慌てて駆け付けたのですが、その光景を見た時のショックは言葉にできません」

梓さんの悲鳴を聞いて集まった義父母と詩織さんを前に、梓さんは「今すぐ警察を呼んで!」と叫んだが、事情を話すと義父が突然キレたという。

「激怒した義父は詩織さんに『今すぐこいつを追い出すか、ふたりで出て行くかしろ!』と詰め寄り、その剣幕にビビったのか、詩織はその場で男に出て行くように言い渡しました。義父の方も今までに思うことがあったんだと思います」

その後、義父は「詩織はここに置いておけない」と知り合いが経営する寮完備の工場に強制的に送り込んだそうだ。

取材・文/清水芽々

清水芽々(しみず・めめ)

1965年生まれ。埼玉県出身。埼玉大学卒。17歳の時に「女子高生ライター」として執筆活動を始める。現在は「ノンフィクションライター」として、主に男女関係や家族間のトラブル、女性が抱える闇、高齢者問題などと向き合っている。『壮絶ルポ 狙われるシングルマザー』(週刊文春に掲載)など、多くのメディアに寄稿。著書に『有名進学塾もない片田舎で子どもを東大生に育てた母親のシンプルな日常』など。一男三女の母。