【難読漢字よもやま話】「釦」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解は「ボタン」

【漢字の由来と語源】
「釦(ボタン)」は、英語の「button(ボタン)」を音訳した当て字です。明治時代に西洋文化が日本に流入する際、新しい概念であるボタンを表現するために、発音の近い漢字を組み合わせて作られました。

また、この字が使われたのには「金(かねへん)」が金属製のボタンを連想させ、「口(くち)」がボタンの形に似ているから、あるいはボタンを留める穴を意味するなどの説があります。

【知っておくと鼻が高い! ボタンの豆知識】
●最古のボタンの発見
最も古いと考えられているボタンは、紀元前2800年頃のインダス文明の遺跡から発見されています。しかし、これは装飾品であり、現代のように衣服を留めるためのものではなかったと考えられています。

●性別によるボタンの位置の違い
服にボタンが付く位置は、男性服では右側、女性服では左側と決まっています。これには諸説あり、男性は自分で服を着るのが一般的だったため、右手で剣を抜きやすいように、女性は侍女に着せてもらうことが多かったため、侍女が着せやすいようにという説が有力です。

●ボタンの世界的人気ぶり
ボタン収集は、世界中で人気のある趣味です。希少なボタンは、高値で取引されることもあります。また、機能性や装飾性に優れたボタンは、知的財産として保護されています。

●ナポレオンとボタンの陰謀説
ナポレオンの軍隊が敗北したのは、軍服のボタンが氷点下30度以下になるとボロボロと崩れてしまうスズ製だったため、ロシアの厳しい寒さの中で脆くなり、兵士たちが服を締められなくなったからだという説があります。しかし、これは都市伝説であり、科学的根拠はありません。

●「ボタンダウン」シャツ登場
「ボタンダウン」シャツは、ポロ競技の際に襟が邪魔にならないように襟をボタンで留めたのが始まりと言われています。
制服のボタンには青春の面影が…