【難読漢字よもやま話】「御強」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解は「おこわ」

【漢字の由来と語源】
昔は、もち米を蒸したものを「強飯(こわいい)」と呼んでいました。これは、うるち米のご飯よりも固く、力が出る食べ物と考えられていたためです。この「強飯」に尊敬を表す「御(お)」をつけたことから「御強(おこわ)」という言葉が生まれたと言われています。

【知っておくと鼻が高い! おこわの豆知識】
●非常に古い歴史を持つ料理
日本書紀にも「強飯」という記述が見られるほど、おこわは非常に古くから食べられてきた日本の伝統食です。古来から神様へのお供え物や、お祝い事、お祭りなどの「ハレの日」の食事として重宝されてきました。

●代表格は「赤飯」
おこわの代表といえば「赤飯」ですが、これは小豆の色素が持つ「邪気を払う」力にあやかり、お祝い事や節目の行事に食べられてきました。地域によってはササゲを使うことも多いようです。

また、赤飯の他にも栗おこわ、山菜おこわ、きのこおこわ、鯛めしおこわなど、季節の食材や地域の特産品を使った非常に多くの種類が存在し、地域の食文化を反映しています。

●冷めてもおいしい
もち米は冷めても比較的硬くなりにくく、おいしさを保ちやすいのが特徴です。このため、お弁当やおむすび、お土産などにも適しており、持ち運びにも便利です。

●消化と腹持ちの良さが◎
もち米は消化されやすい一方、粘り気があるため、少量でも満腹感があり、腹持ちが良いとされています。昔は、力仕事をする人々の貴重なエネルギー源でした。
栗おこわは秋の味覚!