【難読漢字よもやま話】「饂飩」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解は「うどん」

【漢字の由来と語源】
「饂飩(うどん)」の語源には、いくつかの説があります。有力なのは以下の二つです。
①「餛飩(こんとん)」説:もともとうどんは中国から伝わったもので、「餛飩(こんとん)」という小麦粉の皮で肉などを包んだ料理が、日本に伝わる際に「うんとん」と発音され、それが変化して「うどん」になったという説です。餛飩は、現在のワンタンに似た料理です。

②「温飩(おんとん)」説:熱い汁に入った麺料理全般を指す「温飩(おんとん)」が語源であるという説です。これが中国から伝わったときに「うどん」に変化したという説です。

漢字に関しては、「饂(うん)」は食べ物に関連する漢字で、「飩」(とん)は「食」の部首を持ち、中国語で「飲み込む」や「団子状の食べ物」を意味する「飩」(tún)に由来しています。全体として、「うどん」の音を表した当て字(音を借りた漢字)で、意味より音を優先した表記です。

【うどんのトリビア】
●うどんの起源は遣唐使?
うどんは大陸から伝わった「餛飩(こんとん)」という小麦粉料理であるという説が有力ですが、ルーツは奈良時代に遣唐使が中国から持ち帰ったものだと言われています。

●魅力はコシの強さか? 柔らかさか?
うどんのコシの強さは地域によって異なります。香川県の讃岐うどんは強いコシが特徴ですが、福岡県の博多うどんは柔らかく、もちもちとした食感が特徴です。

また、太さもさまざまで、愛知県の「きしめん」や秋田県の細くて平たい「稲庭うどん」、群馬県のさらに幅広な「ひもかわうどん」など全国には太さの違ううどんが多数存在します。

●長さが縁起を表す
うどんは長ければ長いほど縁起が良いとされ、結婚式などの祝いの席で用いられることもあります。2010年に香川県で作られた全長約550メートルのうどんがギネス世界記録になっています。

●低カロリーの秘密
うどんは小麦粉から作られるのに、意外と低カロリー。1杯あたり約300~400カロリーと、ラーメンよりヘルシーなため、ダイエット中でも罪悪感なく食べられます。
冬場は温まる