阪神 日本シリーズ進出の最強球団に危ぶまれる今オフ“チーム解体”の危機

阪神タイガーズHPより

阪神が横浜DeNAとのクライマックスシリーズ(CS)・ファイナルステージを破竹の3連勝で勝ち上がり、日本シリーズ進出を決めた。しかし、それは「チーム解体」の序章でもあった。

「CSでは阪神不利の予想もされていました。9月7日のリーグ優勝後、クローザーの岩崎優を一軍登録から外すなど、チームは調整に入っていましたが、CSでの快勝で改めてその強さを証明する結果ともなりました」(在阪記者)

その強さの原動力となった才木浩人、佐藤輝明がメジャーリーグ志望を秘めているのは有名な話。才木に関してはCS直前に「代理人も決まった」との情報も飛び出し、今オフのポスティングシステムによる米球界挑戦は既定路線のように伝えられている。

「佐藤も来年オフには動き出すでしょう。国内FA権を取得した近本光司の残留交渉もこれからが本番で、助っ人外国人のジョン・デュプランティエ(31)とも契約延長の話をしなければなりません」(同)

ただ常勝チームになるには、若手の底上げが必要。また、近本が残留したとしてもその後継者を見つけ、育てていかねばならない。

「西純矢(24)の打者転向が決まりました。投手として入団し、プロ1年目に初勝利を挙げ通算12勝しましたが、今年2月に右肘を手術しています。来季はいったん育成契約になりますが、野球センスは抜群です。支配下復帰まで時間は掛からないでしょう」(関係者)

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強打者指名が失敗する可能性も

今秋のドラフト会議でも強打者を指名する予定の阪神。しかし、好選手の指名重複は避けられない。西の打者転向には本命選手の抽選に失敗したときの保険的な意味合いもあったという。

「西の打撃センスは高校時代から評価されており、複数の球団が打者での指名を考えていました。プロ2年目の2022年5月18日には、ヤクルトの高橋奎二から左翼席中段にホームランを放っています」(同)

プロ入り後、投手から野手に転向し成功した選手は多いが、阪神では’11年入団の一二三慎太、’17年入団の藤谷洸介が打者に転向したものの、共に一軍出場ナシで引退している。ファーム首脳陣の責任は重大だ。

「近本は肩が強くないので、将来的にはDHに回り、若い強肩の選手がセンターを守るのが理想」(同)

「中堅・西」。佐藤らの渡米後、4番を務める日が来るかもしれない。

「週刊実話」11月6日号より