解き明かされない動機、犯人の不可解な死…闇に葬られた事件の真相を追う『未解決怪事件の謎』

『未解決怪事件の謎』
日本の刑事事件の有罪率は99.9%と言われている。起訴されたらほぼ間違いなく犯罪者にされてしまうわけだが、一方で再審請求が認められ、無罪となる事件もここ最近は増えている。

「1966年に静岡県で発生した強盗放火殺人『袴田事件』や、熊本県で男性が殺害された『松橋事件』(’85年)などはその代表例。
これに加えて2010年以降無罪が確定したものを数えると、片手に余るほどです。DNAをはじめとする科学捜査が進歩したことが大きな要因の一つであるが、そのためか近年は再審制度の法的な見直しも叫ばれているのです」(全国紙社会部記者)

また、他方では真犯人を逮捕すらできない未解決事件も存在し続けている。

昭和を代表する事件に数えられる「3億円事件」(1968年)や1984年から翌年にかけて起きた「グリコ・森永事件」などはそのいい例だが、凄惨な犯行だけが注目され真犯人が分からない事件は、ごまんと転がっているのである。

そうした未解決事件、怪事件の闇にスポットを当てたのが、小社から10月20日(月)に発売された『未解決怪事件の謎』(定価790円)だ。

戦後80年の闇、芸能界で起きた怪事件も

巻頭では1981年に米ロサンゼルスを旅行中の日本人夫婦が銃撃され、妻が死亡した「ロス疑惑事件」を15ページにわたって検証している。

保険金殺人の嫌疑をかけられた三浦和義は日本の裁判では証拠不十分で無罪となったが、その後アメリカで殺人の共謀罪に問われて収監された留置所で首を吊り、真相が闇に葬られてしまった。

また、昭和の政界、経済界の大物たちを顧客とした美人&天才占い師「藤田小女姫(ふじたこととめ)さん親子殺害事件」は、終身刑に問われた犯人が獄中で別の受刑者に刺殺されたが、闇に消えた動機や事件の真相をこの犯人の足跡から考察している。

他にも「大久保清の連続女性殺人事件」や「金嬉老寸又狭温泉立てこもり事件」、芸能界で起きた怪事件として「尾崎豊 死の直前のトラブル」「田宮二郎と“M資金”の謎」、さらには戦後80年を記念して「GHQ占領下で起きた異常な事件」の謎と詳細を報じている。

未解決怪事件の謎
2025年10月20日発売
定価790円(税込)

昭和の時代に起こった、多数ある事件や事故の中から“摩訶不思議な事件”をその当時の新聞記事、時代背景や社会状況を踏まえて掲載する完全保存版。
情報伝達手段やメディアが発達している現代では、考えられない謎に包まれた事件が頻発していた昭和。
社会を騒然とさせた記憶に残る大事件から、インターネットでもほとんど見かけないような「知られざる事件」まで多数掲載。

・1937年(昭和12年) 名古屋城金シャチ盗難事件
・1970年(昭和45年) 大阪万博 太陽の塔籠城事件
・1983年(昭和58年) 宇都宮病院事件…など

<目次>
003 写真紀行「怪」事件
008 “疑惑の銃弾”三浦和義 ロス疑惑の舞台を行く
016 日本中が「ロス疑惑」一色になった
024 美人占い師・藤田小女姫殺人事件
031 GHQ占領下で起きた「怪」事件 小平事件/新橋・渋谷事件/金閣寺放火事件/光クラブ事件/帝銀事件
048 大久保清と北関東ブラックホール
055 “第二の帝銀事件”71年の現場
062 実録“怪”事件 真理の友教会自殺事件/藤沢悪魔祓いバラバラ殺人事件/福島悪魔祓い殺人事件/成田ミイラ化遺体事件/富山肝試し女性失踪事件/琵琶湖バラバラ殺人
075 「ケネディ家の呪い」の真相
082 世界の惨劇現場
091 レジェンド・オブ・シリアルキラーズ テッド・バンディ/ミシェル・フルニレ/デニス・レンダー/サミュエル・リトル
111 主役・金嬉老 寸又峡旅館 立てこもり事件
119 消えた爆弾魔・草加次郎事件
124 井の頭公園バラバラ殺人
126 BOACスチュワーデス殺人事件
130 芸能人怪死伝説 伊丹十三/田宮二郎/尾崎豊/AYA
138 この殺人鬼文庫がすごい7選
147 切り裂きジャックのロンドンを行く
154 昭和怪事件Mystery9