34歳で第2の相撲人生に踏み出す荒磯親方(元横綱・稀勢の里)の挑戦は、どんな結果をもたらすのか。
「私の土俵人生において一片の悔いもございません」
きっぱりと語って引退してから、およそ2年半。現役時代とは一変したおしゃべり解説でファンを驚かせている荒磯親方が、やっと重い腰を上げた。8月1日付で田子ノ浦部屋から独立し、荒磯部屋を興すことが承認されたのだ。晩年、ケガに苦しんだ人気横綱がどんな力士を育てるのか楽しみだが、その指導法よりも注目されているのが、両国国技館から電車で1時間以上も離れた茨城県阿見町に、斬新な部屋を創設することだ。
敷地はなんと300坪。通常は1面しかない土俵も2面以上設ける予定で、稽古に〝IT〟も導入するという。
「相撲の普及を含め、地方の広い土地なら自分のやりたい育成ができる。故郷の茨城県へ恩返しをしたい気持ちもある」
荒磯親方は茨城県進出の意図を明かしたが、気になるのは角界に「両国回帰」の波が起こっていることだ。
自身が育った旧鳴戸部屋を思って
「荒磯親方と同じような思いで、両国から遠い埼玉県や茨城県に部屋を開いた二子山部屋や立浪部屋などが、相次いで都内に戻ってきている。両国を離れるとさまざまな経費を抑えられるので、確かに良い部分もあります。その反面、周囲に相撲部屋がないので、どうしても孤立しがちです。あるところまでいくと弟子たちが伸び悩み、低迷が目立つようになる。さらに両国国技館まで遠いので、場所に通うのも大変。どちらを重視するか。親方たちは悩みに悩み、結局、両国近辺に戻ってくるんです」(担当記者)
ただ、荒磯親方が育った旧鳴戸部屋は千葉県松戸市にあり、先々代の鳴戸親方(元横綱・隆の里)による独特の指導のもと、自分の部屋だけで稽古して多くの関取を育ててきた。荒磯親方も〝隆の里流〟を狙っているのかもしれない。
新部屋完成は来年夏のため、それまでは筑波大の武道館に間借りする。荒磯部屋から「第2の稀勢の里」が誕生するよう見守りたい。
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