横浜DeNA四年連続Aクラスでも 「三浦監督退任」までの舞台裏ドキュメント

横浜DeNAベイスターズ公式HPより
「ハマの番長」の今シーズン限りでの監督退任が明らかになった。

横浜DeNAは10月1日の今季最終戦を9対6で打ち勝ち、CSファーストステージにも弾みをつけたが、三浦大輔監督(51)の口から出るのは、「皆さんとの約束を果たせず、すみませんでした」などお詫びの言葉ばかり…。

しかし、5年間の通算成績は343勝342敗30分けで勝ち越し。就任1年目こそ最下位だったが、2年目以降はすべてAクラスをキープしてきた。

「チームの成績からも分かる通り、指揮官としては優秀です。優しさが裏目に出て、投手交代のタイミングが遅れ敗れた試合もありましたが、選手、コーチ陣、フロントスタッフからの信頼は絶大です」(スポーツ紙記者)

チーム関係者などの話を総合すると、三浦監督から辞意を申し入れたようだ。当然、球団幹部は引き留めたが、決心は固かった。

三浦監督をそこまで追い込んだものは何か。リーグ優勝を逃がしたことが、やはり大きかった。

「昨季日本一となり、昨年オフは今シーズンの優勝を意識し、大型補強にも乗り出しました。その期待に応えられなかった責任を、フロントが考えている以上に感じていたようです」(同)

【関連】鈴木誠也の大復活で巨人に暗雲 補強計画失敗で来季も貧打確定か ほか 

選手の伸び悩みにも責任を感じ…

球団スタッフ、選手たちが、そんな三浦監督の真意を知ったのは、「つい最近だった」という。

9月17日、都内でオーナー会議が開かれ、その帰り際、南場智子オーナーが記者団に囲まれた。

その際、三浦監督の進退に関する質問も出て、オーナーは「今は(シーズンを)振り返ったりするタイミングではないので」「ホームでCSの試合を見て頂くよう全力で」と言うにとどまった。

「南場オーナーのコメントを知って、チーム内で首を傾げる声が出始めたんです。オーナーはハッキリと答えるタイプ。そのオーナーが言葉を濁したので、何かあったのか、と」(関係者)

この時点で慰留を諦めていたのかどうかは不明だが、三浦監督の気持ちは一部の球団幹部にしか知らされていなかったようだ。

「遊撃手の石上泰輝や捕手の松尾汐恩が頭角を現し、蝦名達夫や梶原昂希らもレギュラークラスに成長しました。でも、ドラフト1位の度会隆輝、森敬斗、小園健太が伸び悩んでいます。三浦監督はその責任も感じていました」(同)

三浦監督の決断に、選手たちはCS、日本シリーズで応えられるかが見物だ。

「週刊実話」10月23・30日号より