【難読漢字よもやま話】「態々」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解は「わざわざ」

【態々(わざわざ)の語源と漢字の由来】
平安時代から「態」を「わざ」と読むようになったようで、もともとは「こと」「行い」「しわざ」「事柄」などを意味していました。これに、強調や限定の意味を持つ助詞「と」が付いて「態と(わざと)」―ー「特に意識して」「ことさら」といった意味合いが強まり、さらに強調するために同じ語を繰り返す形となったものが「態々(わざわざ)」です。

同じ語を繰り返す形となったことで、「特別に骨を折って」「手間をかけて」といった、労力や意識をより強く表すようになりました。

【わざわざに関する豆知識】
●基本的な意味は「特別に手間をかけて」
「わざわざ」の最も基本的な意味は、「(本来必要ない、あるいは大変な労力を要するのに)特別に手間をかけて」「遠回りして」「骨を折って」といった意味合いです。

●よく使われる語感
「~お越しいただき」「~ご連絡をいただき」など、相手の手間を丁寧に称える形とセットで使われるのが定番です。例:「遠いところをわざわざお越しいただき、ありがとうございます。」

●感謝と迷惑の両方の意味を含む言葉
「わざわざ来てくれてありがとう」のように感謝の気持ちを表す一方で、「わざわざ言うことではない」のように、余計な行為を諌める意味合いも持ちます。

●使いすぎに注意
しばしば丁寧さや感謝を示すために使われますが、頻繁に使いすぎると、逆に軽薄な印象を与えることもあります。
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