【難読漢字よもやま話】「頻りに」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解は「しきりに」

【漢字の由来と語源】
「頻りに」の語源は、動詞「しける(繁る)」の連用形が名詞化した「しきり」に由来すると考えられています。

この言葉は草木が茂っている状態、盛んな状態を意味する名詞で、次第に同じことが何度も繰り返される様子を表すようになったと考えられています。

また、漢字ついては「頻」の部首である「歩」はもともと「足跡」や「歩く」という意味ですが、ここでは「何度も繰り返す歩み」を意味しており、「頁」は頭部や顔を表すものが転じて「人」や「人に関する動作」を表しています。

つまり、「頻繁な動作」「繰り返し起こること」を意味するものとして、この漢字が使われているのです。

【しきりにに関する豆知識】
●多様な感情を伴う
「しきりに」は「頻繁に」と似ていますが、「頻繁に」は単に回数が多いことを示すのに対し、「しきりに」は感情や勢いが伴うことが多いです。

焦り、不安、喜び、期待などさまざまな感情を伴って用いられることが多いため、「ひっきりなしに」「たびたび」「何度も」「繰り返し」「せわしなく」「熱心に」など、状況や感情に合わせて使い分けることができます。

●文学作品での使用
古典文学から現代文学まで、「しきりに」はさまざまな作品で用いられています。回数が多いことを示すだけではないため、作者の心情や情景描写を豊かに表現するのに役立っているのです。

●方言との関連
地域によっては「しきりに」に近い意味を持つ方言が存在します。例えば、関西地方では「めちゃくちゃ」や「むちゃくちゃ」が、頻繁に何かを行う様子を表すことがあります。

●ビジネスシーンでの使用は要注意
ビジネスシーンでは、使い方に注意が必要です。相手に焦燥感を与えたり、プレッシャーをかけたりする可能性があるため、状況を考慮して適切な表現を選ぶ必要があります。
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