【難読漢字よもやま話】「五月蝿い」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解は「うるさい」

【漢字の由来と語源】
語源は「つらい」「面倒だ」「嫌だ」といった感情を表す古語「憂し」に状態を表す接尾語「さ」がつき、「うしさ」となり、さらに形容詞の語尾「い」がついて「うしさい」となり、音の変化を経て「うるさい」になったとみられています。

また、漢字は当て字ですが、高温多湿な梅雨の時期にあたる旧暦の五月(現在の6月頃)にハエが大量発生して飛び回り、非常に不快で耳障りだったことからこの字が使われるようになったといわれています。

【うるさいに関する豆知識】
●騒音は集中力を低下させる
うるさい環境は、脳の処理能力を低下させ、集中力や生産性を著しく下げることが研究で示されています。特に、不規則な音や予測できない音は、よりストレスを感じさせます。

また騒音は睡眠障害、イライラ、集中力低下などさまざまなストレスの原因となります。慢性的な騒音は、心臓血管系の疾患リスクを高める可能性も指摘されています。

●文化の違いで基準も変化
日本では電車や公共の場で話す声が「うるさい」とされることが多く、静粛を重視する文化があります。逆に海外ではカフェの賑わいが心地よいと感じる人もいて、文化差が面白いポイントです。

●世界一うるさい動物はなんとエビ!
ピストルシュリンプ(銃のような爪で音を出すエビ)は、爪を閉じる音が最大200デシベル以上になり、世界で最もうるさい動物として知られています。これはジェットエンジンの音より大きいんです!

●「口うるさい」は音量ではない
「口うるさい」「小言がうるさい」という表現は音の大きさとは関係なく、人がしつこく注意したり、小言を言ったりする様子。これは精神的な煩わしさから来る表現です。
いびきがうるさいのは万国共通!