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座敷わらしの存在を確信した出来事~原田龍二の『不思議な世界』

原田龍二
原田龍二 (C)週刊実話Web

今回は、秋田県大仙市にある『からまつ山荘』で起きた出来事をお伝えしましょう。ここでも座敷わらしと会うべく、2日間のロケを敢行しました。カメラは僕が宿泊する部屋の上部に2つ、畳の上に1つ、そして廊下にも設置して、準備は万端。

僕は座敷わらしのロケでよく、風船を膨らませます。子どもが好きそうな玩具であり、また何か起きた時に分かりやすく動きますから。風船が風の影響を受けないよう、寒かろうが暑かろうがエアコンは止めます。なかなか厳しいロケですが、公正を期するために万全の状況にするのです。民宿や旅館は古い建物が多いので、隙間風の有無も事前にチェックしておきます。

ロケのルーティンはだいたい決まっていて、21時~22時くらいから座敷わらしの興味を惹くようなことをします。その後は電気を消します。個人的な考えですが、彼らは暗いほうが出てきやすい気がするので。深夜3時くらいになると、さすがに眠気には勝てません。視聴者の方から「肝心な時に寝るな」とお叱りを受けることもありますが、座敷わらしは僕が寝てから騒ぎ出すことが多いのです。

このロケの初日も、僕が寝た後に風船が動くさまを、カメラがしっかり捉えていました。加えてトンカントンカンという音が鳴り始めるのですが、僕は一向に起きない。なんなら、いびきまでかいちゃってる。目覚めてから録画を確認したところ、廊下に設置したカメラは白いもやのようなものまでキャッチしていました。録画を見ながら、「こんなことがあったんだ」と冷静に状況を把握します。

これが息をのむということなのか…

そして翌日の夜。僕は、車のラジコンで遊んでみました。さんざん遊んだ後、車とコントローラーを部屋の隅に置いておくことに。僕が寝ている間にラジコンが動いた場合、他の電気機器の干渉を受けたという疑念を起こさないよう、スタッフに「電源を切っておきましょう」と伝え、切ったことを確認しています。

深夜1時。消灯し、僕は布団の上で寝っ転がりながら、座敷わらしに話しかけていました。すると突然、「ウィーン」というモーター音が。明らかに、車輪が回る音です。僕は半身を起こして、ラジコンが置いてある方向を凝視しました。

すると車がギュンッと、数センチ動いたのです。しかもその動き方は、まるでコントローラーで操作しているかのよう。自分の肉眼でも確認したし、室内に設置したカメラ全てが動いた車を押さえていました。僕はそちらを指したまま、声が出なくなっちゃって。これが息をのむということなのかと、実感しました。

連載の最初にお伝えしましたが、僕は自分の目で見たものしか信用しません。その意味でもこの時の経験は、座敷わらしの存在を確信たり得る出来事でした。しかし僕にはまだまだ、座敷わらしにまつわるエピソードがあるのです。

原田龍二
1970年生まれ。ドラマやバラエティーで活躍する一方、芸能界きってのミステリー好きとして知られ、近著に『ミステリーチェイサー原田龍二の謎のいきものUMA大図鑑』がある。現在、『バラいろダンディ』(MX)で金曜MCを担当。YouTubeチャンネル『ニンゲンTV』を配信中。

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