大の里に残された“名古屋場所の宿題”新横綱ワースト金星4個の汚名返上なるか

日本相撲協会公式インスタグラムより
最後に笑うのは誰か。9月14日から東京・両国国技館で大相撲秋場所が始まった。先場所も平幕の琴勝峰(26)が初優勝するなど混戦が予想されるだけに、優勝争いは混沌としている。

「場所前の稽古を見ても、さっぱり優勝者は予想がつかない。たとえば、9月5日の稽古総見で大の里らに圧倒的な強さを発揮したのは、先場所、途中休場し心中ひそかに期すものがある横綱の豊昇龍でした。
その3日後、豊昇龍に途中まで4勝3敗と勝ち越すなど、大善戦したのが入幕2場所目の藤ノ川です。
ところが、その翌日、新小結の安青錦がその藤ノ川に9勝1敗と完勝。“レベルが違い過ぎる”と脱帽させています。こうみてくると、一番強いのは安青錦になりますが、果たしてどうなりますか」(大相撲担当記者)

そんな中で、やはり下馬評が高いのは横綱2場所目の大の里(25)だ。初日の2日前、人気のバロメーター、秋場所にかかる懸賞数が過去最多の3108本に上ることが発表された。

力士の最多は大の里で344本だった。以下、琴桜150本、欧勝馬144本の順で、巷の声は圧倒的に大の里なのだ。

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夏巡業では豊昇龍に3連敗

ただ、大の里には昭和以降の新横綱ワーストだった金星4個を配給するなど、名古屋場所の宿題が残っている。

立ち合いの強烈な当たりや、それを生かした鋭い攻めはさすがだが、それが止められたり、得意の右が入らなかったときにすぐ後ろに引く癖や、土俵際の腰高などだ。

「およそ1カ月に及ぶ夏巡業があり、じっくりと矯正できる時間がありました。そこでちゃんとやるべきことをやってきたか。
ちょっと心配なのは、この夏巡業中、ライバルの豊昇龍と3回稽古しましたが、いずれも負け越していること。場所前の稽古総見でも3勝5敗でしたから計4連敗。
あまり進歩の跡が見られない、となると、また同じ轍を踏む危険性が膨らんできます」(協会関係者)

稽古総見の翌日、3場所8勝止まりの大関琴桜を12勝3敗と圧倒した大の里。本人は「これで大丈夫」と頷いていたが、本当に大丈夫か!?

「週刊実話」10月2・9日号より