【難読漢字よもやま話】「所謂」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識


正解は「いわゆる」
【語源と漢字の由来】
この言葉は、「世間で言われている」「一般的にそう呼ばれている」「例えて言うならば」といった意味で、ある事柄や概念を導入する際に使われる言葉です。特定の名称や通称を指し示すときに用いられます。

「所謂(いわゆる)」の語源は、古語の「謂う所(いうところ)」にあり、「謂(い)」は、「言う」「語る」の意味、「所」は「場所」だけでなく「事柄」を表しており、直訳すると「言われていること」「言われているもの」となります。

【知っておくと便利! 所謂の使用法】
●実は文豪たちはこの言葉を多用した
明治時代に西洋の概念を翻訳する際、曖昧なニュアンスを伝えるために多用されるようになりました。そのため、夏目漱石などの文豪も頻繁に使用しており、文章をこなれた印象にする役割を担っていました。

●ただし連発は要注意!
というのも、多用すると文章が冗長になり、読者に「結局何が言いたいんだ?」という印象を与えかねませんので、本当に必要な箇所に絞って使用しましょう。
類語としては、「一般的に」「世間で言う」「巷で言われる」などの言い回しがあります。これらの言葉を使い分けることで、より洗練された表現が可能です。