石破首相“ケンカ上等”の姿勢は師・田中角栄の影響か 自民党権力闘争クライマックス

バトルの行方は総裁選の前倒し次第

石破首相や党執行部の一連の動きに対し、先の参院選で落選した「ヒゲの隊長」こと佐藤正久前参院議員はXにこんな批判的な投稿をした。

「(総裁選を)要求(する)議員名を公表ということは、結果的に求めなかった議員名も分かるということ。これは有権者にとっては、賛否共に次の選挙の判断材料になる。
党の分断に繋がる動きの前に、総裁が自ら身を引くのが望ましいが、解散をちらつかせて党内の議員を脅すのも以前の自民党にはなかった。権力への固執欲?」

もっとも、解散すれば参院選で躍進した参政党や国民民主党が衆院選でも議席を大幅に伸ばし、公明党と合わせても過半数に届かない自民党は崩壊しかねない。“自爆テロ”だ。

石破首相は田中角栄元首相を「政治の師」と崇めている。「田中先生がいなかったら、私は政治家にはならなかった」と語っているほどだ。その田中氏は権力闘争を勝ち抜き、首相失脚後も「闇将軍」と呼ばれ、政界で恐れられた。

今の石破首相は「喧嘩上等」とばかりに、弱気の姿勢を一切見せず、抵抗勢力に対し、したたかに挑んでいる。まるで田中氏が乗り移っているかのようである。

果たして、総裁選は行われるのか。

石破首相にとって運命の日となる、前倒し要求の書面提出期限は9月上旬。権力闘争はいよいよクライマックスを迎える。

「週刊実話」9月18日号より一部内容を変更