日本における近親性交は「究極の家族病理」現代社会のタブーに阿部恭子氏が切り込む
1977年宮城県生まれ。東北大学大学院法学研究科博士課程前期修了。NPO法人「World Open Heart」理事長。 日本で初めて犯罪加害者家族を対象とした支援活動を行う。
多くの人が起こり得ないと思う現象がなぜ生じるのか?
――「近親相姦」ではなく、なぜ「近親性交」なのでしょうか?
阿部「『相姦』だとお互いに合意があるような印象を受けるので適切ではないと考えます。これからは、あくまで性交があった事実を示す『近親性交』が一般化してほしいと思っています」
――実際にはどのようなケースがあるのでしょうか?
阿部「本書では、父子、母子、きょうだい間の性交事例を紹介しています。こうした性交は必ずしも虐待の範囲に収まるわけではなく、成人同士の合意による関係も存在します。
多くの人が起こり得ないと思う現象がなぜ生じるのか、なぜ家族を性のパートナーに選ぶに至ってしまったのか、当事者の証言だけでなく周囲の環境も長年取材してきました。
父から娘への性暴力としての性交は社会問題化され、実際に訴訟も起きていますが、本書では被害者(娘)が被害を認識せず、愛し合っていたと主張するケースも取り上げています」
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「家族しか選択肢がなかったというわけです」
――近親性交の結果、妊娠、出産したケースもあるそうですね。
阿部「第2章の母親が息子との子を出産した事例と第3章のきょうだいで子をもうけた事例の2つは、『できてしまった』のではなく、双方合意の上で性交し、妊娠、出産しています。
前者は戸籍上、母親と父親の第2子になり、実の父親である息子は、兄として子育てに関わっているのです。
つまり、父親は母と息子の性交を半ば容認し、夫婦関係は破綻、家族機能も完全に崩壊しているが、『○○家の子孫を残す』という利害の部分で一致している。これは家制度を極端に重視した形と言えるかもしれません」
――なんとも闇が深いですね…。なぜこのような近親性交が生まれてしまうのでしょうか?
阿部「本書で紹介した事例では、受刑者家族や性犯罪者家族、障がい者家族など、社会の受け皿からこぼれ落ち、孤立している家族が多くみられます。
家族の孤立と社会における傷つき経験が社会不信を招き、家族を親密化させた結果が近親性交だと考えます。
つまり、どうしても家族でなければダメなんだというような積極的な結びつきではなく、家族しか選択肢がなかったというわけです。
日本における近親性交は『究極の家族病理』と呼んでも過言ではないと考えます。
日本において殺人の4割が家族間で生じているように、家庭内に問題をため込んだ末の悲劇であり、社会と家族の関わり方が問われていると思います」
(聞き手/程原ケン)
「週刊実話」9月18日号より
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