吉田正尚もはや話題にもならず…巨額年俸が原因で“嫌われ日本人”化?

吉田正尚のインスタグラムより
今季も大谷翔平が絶好調の裏で、期待外れに終わった佐々木朗希、打撃好調から急ブレーキの鈴木誠也など、メジャーリーガーのネガティブな話題も絶えない。

そんな中“話題にすらならない”選手がいる。ボストン・レッドソックスの吉田正尚だ。

すでに忘れてしまった人も多いかもしれないが、日本時代の吉田は5年連続3割、2年連続首位打者などを記録した、球界イチのバットコントロールを持つ強打者だった。

その実績を買われ、メジャー移籍の際は譲渡金1537万5000ドル(約21億円、当時のレート/以下同)、年俸は5年総額9000万ドル(約124億円)と、イチローを超えて日本人野手最高額を記録した。

しかし、吉田の現在はというと、この金額に全く見合っていないと言わざるを得ない。

チームは6月に主砲のラファエル・デバースをトレードで放出し、代わりの打者が求められているが、それでも吉田の今季出場はここまでわずか32試合。

打率.226、2本塁打、13打点と散々で、日本時間8月28日に出場した試合でも、セカンドゴロ2つとサードフライに終わり、最後はDHにもかかわらず代打を送られてしまった。

翌日の試合は出場すら叶わず、もはや戦力として数えられているかも怪しい状況だ。

だが、球団が吉田を手放そうにも、獲得時の巨額の契約が邪魔をする。

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ボストンの嫌われ者に? 伝説のケイ・イガワ超えも視野

MLB公式サイトは6月、吉田について、2027年まで平均年俸1860万ドル(約27億円)の契約があり、移籍してもレッドソックス側の負担が大きいと紹介している。

吉田の年俸はかなりネックなようで、昨年末にはチーム専門メディア『BoSox Injection』でさえ、「レッドソックスのフロントはヨシダを含む一部選手を放出したがっている」と報じていた。

成績が見合わない高額の選手…このままでは、吉田は松坂大輔以上に“ボストンでの嫌われ日本人”になりそうだという。

「松坂はレッドソックスに譲渡金5111万ドル(約60億円)で移籍したが、まともに稼働したのは最初の2年だけ。それも運が良かっただけだと、地元メディアやファンは超辛辣でした。
なかには平然と『獲得は失敗だった』とまで書かれ、レジェンド扱いの上原浩治とは対照的です」(米在住歴のあるスポーツアナリスト)

さらに、このままでは日本人メジャーリーガー史上最も叩かれた選手を上回るという。

「2007年に落札金2600万ドル(約30億円)の大型契約でニューヨーク・ヤンキースに移籍した井川慶です。
初年度の成績は2勝3敗、防御率6.25、翌年は2試合のみの登板、以降は1度もメジャー昇格できずに契約が終了した。
17年に現地メディアの『メジャーリーグ史に残るFA契約ワースト27』で13位に選ばれ、19年に『メジャー30球団最悪のFA補強ランキング』で堂々の1位に認定されました」(同)

このままでは、吉田もボストン中のヘイトを買ってしまうかもしれない。というよりも、レッドソックス残留や他球団移籍ができるかも怪しい。

もはや金にこだわらず古巣・オリックスに戻るのが最善な気もするが、筒香嘉智らが示すように、メジャー帰りの選手は旬も過ぎ、全盛期に遠く及ばない成績しか残せない。

32歳と年齢も微妙な中、吉田の野球人生は大きな岐路に立っていると言っていいだろう。