【大河ドラマ連動クイズ】『べらぼう』に登場する「花魁」の語源は?


諸説ありますが、もともとは花魁の妹分である「禿(かむろ)」や「新造(しんぞう)」が、自分たちの「お姐さん」を「おいらの所の姐さん」と呼んだのが語源とされ、「花(華やか)」「魁(かしら)」の意味がある字があてられました。

ちなみに、もともと吉原の遊女の最高位は「太夫(たゆう)」と呼ばれ、花魁はそれに準ずる位でしたが、太夫は美しいだけでなく楽器の演奏などもできて、大名の話相手ができるくらいの才智がなくては務まりませんでした。

そのため、教育にお金がかかるという理由から次第に姿を消していき、最高位の遊女が花魁になったのです。
歌川国貞作
【花魁のトリビア】
●「花魁道中」は超人的な技
花魁道中で披露される独特の「外八文字(そとはちもんじ)」という歩き方は、足の親指から地面に着地し、くるぶしを外側に向けながら歩く、非常に難易度の高いものです。高さ15センチ以上ある重い「三枚歯下駄」と、20キロ以上もある豪華な打掛(うちかけ)を身につけてこの歩き方をこなすには、並々ならぬ鍛錬が必要でした。

●身請けが必ずしも「ハッピーエンド」ではなかった
遊女たちは借金により遊廓に縛られており、その借金を肩代わりしてもらう「身請け(みうけ)」によって自由になれました。しかし、身請けする相手は裕福な商人や大名が多かったものの、側室や妾(めかけ)を望み、本妻になれることはまれでした。そのため、身請け後も苦労が絶えなかったり、孤独な人生を送った例も少なくありませんでした。

●花魁の一日
花魁の一日は夕方から始まりました。客との宴席に臨み、芸を披露し、会話を楽しむ。そして、夜が更けると、指名された客と一夜を共にしました。朝になると、再び身支度を整え、次の夜に備えました。

●花魁の引退
花魁は年齢や病気、借金などの理由で引退することがありました。引退後、彼女たちは遊郭を離れ、尼寺に入ったり、別の仕事に就いたり、あるいは馴染みの客と夫婦になったりするなど、さまざまな道を歩みました。

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