DeNAバウアー来季契約に黄色信号 メキシカンリーグ復帰か

横浜DeNAベイスターズ公式サイトより
今年1月、ファンから復帰を暖かく迎え入れられた横浜DeNAベイスターズのトレバー・バウアーだが、来季の契約は赤に近い黄色信号だ。

バウアーは2023年に元サイ・ヤング賞投手として鳴り物入りで入団。開幕直前の加入ながら、19試合先発で10勝4敗、防御率2.76とローテーションの柱を務めた。

チームとしては来季も期待の戦力だったが、本人にメジャー復帰の意向が強かったことから、翌年はメキシカンリーグでプレーしながらオファーを待つことに。

しかし、女性問題の過去などから復帰は叶わず、今年1月に1年契約でDeNAに電撃復帰を果たした。

ところが、今年のバウアーは2年前とは別人のようだ。

今季はここまで、2023年シーズンと同じ130.2イニングを投げているが、4勝10敗と勝敗が真逆になっている。

最後に勝ち星を挙げたのは、6月6日の日本ハム戦だ。

10敗はリーグワースト2位、防御率4.34は規定投球回達成投手でリーグワースト。今季が極端な投高打低であることをふまえると、お世辞にも戦力とは言い難いだろう。

厳しいプロの世界において、結果を残せなければチームに居続けることは難しい。また、バウアーの場合は、契約や年齢もネックだ。

バウアーは出来高払いも含めた契約総額が9億円。来年1月に35歳とベテランの域で、衰えもさらに加速してくる。

1年契約であることをふまえると、来季の契約延長を勝ち取るのは難しい状況だ。

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自由契約は決定的 来季の居場所で最有力なのは…

しかし一方で、プロの世界は、ファンからの人気があれば、需要を見越して契約してもらいやすいのも事実だろう。

バウアーは2023年にオールスターファン投票2位、プラスワン枠ではダントツの1位、YouTubeも好評だった。だが、今季はこちらも上手くいっていない。

バウアーといえば、以前から味方も容赦なく怒るなど、真剣が故に短気さも目立っていた。

しかし、打ち込まれる苛立ちからか今季はこれが輪をかけており、相手チームを挑発するような態度も。

前回登板の8月21日広島戦では、小園海斗を打ち取ってチェンジになった際、わざわざ小園のバットを蹴飛ばしてからベンチに戻るシーンがあった。

これにはカープファンはもとより、ベイスターズファンからも「本当に申し訳ない、ベイスターズファンでも、この行為は許せない」「さすがに擁護できない。バット職人が小園選手のために作ってる大切な1本」「いくらなんでもバット蹴飛ばすのはダメ」などと苦言の嵐だった。

「残念ながら、人気、実力、年俸、年齢、1年契約、全ての要素が自由契約に現実味を持たせている。
残り1カ月のシーズンで大きな結果を残さない限り、来季の契約はありえないでしょう」(在京球団関係者)

ならば他球団でといきたいところだが、成績不良の場合、他球団が獲得に動くことも考えづらい。

ましてや、高齢・高年俸という制約もある。となると、バウアーが来季に着るユニフォームは…。

「最もあり得るのはメキシカンリーグ復帰でしょう。バウアーは昨季、同リーグのレッドデビルズで10勝無敗を誇り、チームを10年ぶりの優勝に導いた。
実力を発揮できる気持ち良さが味わえますし、日本よりも地理的に母国に近いのでやりがいはあるでしょう」(スポーツ紙メジャー担当)

メキシカンリーグには現在、楽天時代にパワハラ騒動でチームを追われた安楽智大がいる。

ファンの一部では「流刑地」とも揶揄されているが、バウアーが復帰すればこのイメージがより一層強まってしまいそうだ。